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オオシマカラスヨトウ
学名:Amphipyra monolitha surnia

ライトトラップに飛来した本種(2017.9.15 新潟県)
Data
和名 オオシマカラスヨトウ
開張 56〜68mm
分布 本州,四国,九州,屋久島
出現期 7〜8,10月
樹液や腐った果実
 幼虫はエノキやサクラ,クヌギ,コナラなどの広葉樹の葉を食べる。
解説 大型のカラスヨトウ。
茶褐色で、内横線と外横線の間は濃色で円形の環状紋が目立つ。
外横線外側沿いは淡色。
ナンカイカラスヨトウに酷似し、前翅の斑紋での区別は困難だが、本種の腹部側面に腹節毎に明瞭な白色条があるのに対し、ナンカイカラスヨトウでは白色条がなく、淡色の毛を生やす程度。幼虫ではナンカイカラスヨトウの気門は黒い縁取りに内部が白色であるのに対し、本種では黒一色であることで区別できる。
海外では台湾,朝鮮半島,中国に分布している。
 
国内に生息するAmphipyra属は以下の11種。
和名/学名 分布
シマカラスヨトウ
Amphipyra pyramidea yama
千島列島(南部),北海道,利尻島,本州(中部地方以北)
オオシマカラスヨトウ
Amphipyra monolitha surnia
本州,四国,九州,屋久島
ナンカイカラスヨトウ
Amphipyra horiei
本州,伊豆諸島,四国,九州,奄美大島,徳之島,沖縄島
カラスヨトウ
Amphipyra livida corvina
北海道,本州,四国,九州,屋久島
シロスジカラスヨトウ
Amphipyra tripartita
本州,四国,九州,対馬
オオウスヅマカラスヨトウ
Amphipyra erebina
北海道,本州,四国,九州,対馬
ツマジロカラスヨトウ
Amphipyra schrenckii
北海道,本州,四国,九州
クロシマカラスヨトウ
Amphipyra okinawensis
沖縄島
ユワンカラスヨトウ
Amphipyra sublivida
奄美大島
ムラマツカラスヨトウ
Amphipyra perflua
北海道(東部)
ヤヒコカラスヨトウ
Amphipyra subrigua
本州(新潟県,東京都,岐阜県,岡山県)
 
写真は9月15日の夜、新潟県の標高200m付近の林縁に設置したライトトラップに飛来した本種を撮影したもの。そばのヒノキの大木には多数の本種が観察でき、腐朽が進んでいるため、樹皮の裏や洞が多いため、本種の恰好の隠れ家となっているようであった。ライトトラップの個体もすべて腹部の白色条があり、本種であることが分かった。
PHOTO

スギに止まる本種
腹部に白色条がはっきりと確認できる。
(2017.9.15 新潟県)
 
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