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シマカラスヨトウ
学名:Amphipyra pyramidea yama

クヌギの樹液に来た本種(2010.8.27 静岡県)
Data
和名 シマカラスヨトウ
開張 55〜57mm
分布 千島列島(南部),北海道,利尻島,本州(中部地方以北)
出現期 7〜10月
樹液や腐った果実
 幼虫はブナ科(コナラ,クヌギ,アベマキ),バラ科(ナシ,サクラ類,モモ,リンゴ)などの広葉樹の葉
解説 カラスヨトウの一種。
全体的に紫色を帯びた淡褐色で、翅の中央には円形の環状紋がある。
腎状紋はなく、かわりに黒色の縦条がある。
似た種にオオシマカラスヨトウがいるが、本種よりも大型で翅も幅広く、色彩が濃色。
国内の本種は、千島列島南部と朝鮮半島に分布する本種と同じ亜種で、基亜種はロシア南東部からヨーロッパに分布、東アジア産は別亜種(obscura)とされる。
 
国内に生息するAmphipyra属は以下の11種。
和名/学名 分布
シマカラスヨトウ
Amphipyra pyramidea yama
千島列島(南部),北海道,利尻島,本州(中部地方以北)
オオシマカラスヨトウ
Amphipyra monolitha surnia
本州,四国,九州,屋久島
ナンカイカラスヨトウ
Amphipyra horiei
本州,伊豆諸島,四国,九州,奄美大島,徳之島,沖縄島
カラスヨトウ
Amphipyra livida corvina
北海道,本州,四国,九州,屋久島
シロスジカラスヨトウ
Amphipyra tripartita
本州,四国,九州,対馬
オオウスヅマカラスヨトウ
Amphipyra erebina
北海道,本州,四国,九州,対馬
ツマジロカラスヨトウ
Amphipyra schrenckii
北海道,本州,四国,九州
クロシマカラスヨトウ
Amphipyra okinawensis
沖縄島
ユワンカラスヨトウ
Amphipyra sublivida
奄美大島
ムラマツカラスヨトウ
Amphipyra perflua
北海道(東部)
ヤヒコカラスヨトウ
Amphipyra subrigua
本州(新潟県,東京都,岐阜県,岡山県)
 
トップの写真は8月27日の夜、静岡県の山地のクヌギの樹液に来ていた本種を撮影したもの。
下の写真は7月25日の夜、山梨県の標高1,600m付近の林縁に設置したライトトラップに飛来した本種を撮影したもの。斑紋や前翅の細さから確かに本種だが、全体的にかなり暗化した個体だった。高地特有の変異なのかは不明。
PHOTO

ライトトラップに飛来した本種
(2012.7.25 山梨県)
 
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