アカアシクワガタ | |
学名:Dorcus rubrofemoratus | |
Data | |
和名 | アカアシクワガタ |
体長 | ♂:24〜57mm ♀:24〜32mm |
分布 | 北海道,本州,四国,九州,対馬;朝鮮半島 |
出現期 | 6〜8月 |
餌 | ブナ類やヤナギ類の樹液 |
寿命 | 1〜2年 |
飼育 |
産卵 材産み。打痕のような産卵跡をつける。 幼虫 発酵マット・菌糸ビンともに良好に育つ。特に菌糸ビンでは大型が作出できる。 成虫飼育 暑さに弱いので、25度前後、最高でも27℃以下で飼育する。 |
飼育難易度 |
簡単 ★★★☆☆ 困難 暑さに弱いため、夏場は25℃前後で温度管理したい。 |
解説 |
やや山地性のクワガタ。 ヤナギの樹液に好んで集まる。ヒメオオクワガタ(Dorcus montivagus montivagus)に生態が似ているが、本種はやや低地まで生息する。 体色は黒に近いワインレッドで、脚や腹部は赤く上品な印象を受け人気もある。 大アゴ先端に内歯が集中しているが、この部分で他の虫の脚などを挟むと切断することができる。 以前、ミヤマクワガタ(Lucanus maculifemoratus maculifemoratus)とともに採集したアカアシクワガタにいとも簡単にミヤマの脚を切られてしまったことがある。 |
飼育メモ |
2019年8月5日 山梨県の標高1,600m付近の外灯に飛来した♀を採集した。ライトトラップもやったが飛来したのはこの個体のみであった。珍しいクワガタでもないが暑さに弱いこともありスルーすることが多かったが改めて飼育してみたくなり、今回は持ち帰ることにした。 続きを表示8月10日 帰宅後、中プラケースに産卵用ケースをセットした。材産みなのでマットもクワガタ幼虫飼育可能な「幼虫・成虫両用プレミアムタイプ クワガタムシ専用マット」を使用、クヌギ材1本を半分埋めるようにしてセットしてみた。 ケース底面から1頭の幼虫が確認できた。クヌギ材は産卵用ケースセットから1週間後に更に1本追加している。 産卵用ケースから幼虫を取り出すことにした。マットにいたのは見えていた1頭のみで既に2齢に成長していた。産卵材はマイナスドライバーで少しずつ割ってみたが、卵3個が出てくるのみとなった。ただし、産卵痕と見られる穴はもっと多く、カビて萎んだものも見られたので夏場の暑さに耐えられなかった可能性がある。夏休み中はクーラーを使用していたものの、出勤中はクーラーを停止していたため、30℃は超えていたと思われる。幸い種親の♀が元気だったので、産卵材はすべて砕かずに再度セットした。 2齢幼虫はコーヒー瓶で同じマットで飼育することにした。卵はプリンカップで管理した。 プリンカップで管理している卵は1個が孵化していたので取り出して1頭目と同様にコーヒー瓶で飼育することにした。やはり山地性で10月に入っても30℃を超える日もあり、孵化率が悪いようだ。累代というより大型の♂を羽化させることを目標としたい。 産卵用ケースはセット後少しコバエが発生していたので気になっていたがどんどん増殖していき蓋を開けることすらできないほどになっている状態が続いてしまい、乾燥も進んで繁殖は諦めていたので片付けるつもりで屋外でケース空けて乾燥した材を割ってみた。内部から辛うじて1齢幼虫1頭、2齢幼虫3頭が得られた。マットはコバエのために泥のような砂のような劣化した状態となっていて種親は見つからなかったが餌も入れられない状態が続いていたため恐らく死んで既にバラバラになっているのだろう。 しかし、これで幼虫が合計6頭となり、丁度良い数になった。ただ、乾燥の進んだ状態の悪い材に少々長く放置したのは大型化にはマイナスだろう。まだ望みのある1齢のみコーヒー瓶にセットし、残りは最後のマットをすべて使ってプリンカップにセットした。 飼育はヤエヤママルバネクワガタの繁殖を優先し、夜間はエアコンで20℃を下回らない程度に温度管理しているので本種にとっては大型かの妨げになってしまうかもしれない。 11月下旬から1頭目の幼虫が大きく成長しており、マットの劣化も激しくなってきたのでマット交換することにした。明らかに♂でアカアシとは思えないほど巨大化しているように見えた。他の幼虫は外から変化が伺えないためそのままにしておいた。 |
関連リンク |
アカアシクワガタ飼育記 アカアシクワガタ写真集 |