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アマミシカクワガタ飼育記
Rhaetulus recticrnis
産地:奄美大島
 
しばらく、クワガタ飼育から離れていましたが、2006年になり、再びクワガタ熱が再燃してきました。
そこで、最近興味が沸いているシカクワガタの仲間で、日本には唯一のアマミシカクワガタの飼育に挑戦してみることにしました。
以前は飼育数が多くて管理不行き届きになってしまった反省を踏まえて、今年は数種類に留めて大切に飼育していきたいと思います。
 

アマミシカクワガタ♂36mm
 

 
購入
2006年1月28日
 1年以上注文していなかったが、久しぶりに弥○カブ○・クワガ○ワールドより、奄美大島産/F2 アマミシカクワガタ♂36mm・♀25mmを購入した。
去年の7月羽化とのことで、休眠期間があるのか分からないが、既に成熟していると思う。
本種を手にとってみたところ、威嚇はするがそれほど気が荒いような感じはしなかった。
♀殺しはあまり心配ないようなので、ペアリングは1週間くらいにしようと思う。
まだ産卵用のマットが用意できていないので、ひとまず雌雄別々に中プラケースで個別に管理することにした。
 
前はたくさんあった産卵材も古いのが2本だけになっていたので、一緒に普通サイズのコナラ材を6本ほど購入したので、前からあった古いが太めのコナラ材1本と今回購入したコナラ材を6本加水した。
アマミシカには太いコナラ材と今回購入した6本の中から適度な柔らかめのコナラ材を1本使う予定。
産卵用マットについてはカブト用マットが一袋あるだけなので、次の休みまでに発酵の進んだクワガタ用マットを購入するつもりである。
アマミシカクワガタ♂36mm(奄美大島産/F2)
タイワンシカのような大アゴの個体を作出したい。
 
アマミシカクワガタ♀25mm(奄美大島産/F2)
♀はピカピカしていて綺麗。
 
飼育計画
1月29日
 今回は飼育数が少ないため、おととしのようなタイワンシカの飼育のような不手際 (ミニプラケースで針葉樹マットを使用していたため、マットの乾燥が激しく、カラカラの状態が続いて乾燥死させてしまった) など起こらないように、今後の計画を立ててみたい。
 
ペアリング
まず、ペアリングだが、後食することを確認したら、5日程度ペアで飼育し、ペアリングする。今日見たところでは、♂のゼリーにややマットが付いていたので、食べたのかもしれないが、減っている様子はなく、♀ではまったく変化がないので、環境の変化で身を潜めているとも考えられるので、もう少し様子を見たい。
 
産卵
次に産卵だが、クワ本によれば、材に産むが、材が気に入らなければマットに産むそうで、幼虫は根食いの傾向があるため、材はやや柔らかめで湿気をやや多くしたものを、マットに完全に埋め込んでセットするのがいいようだ。
使用するマットは、発酵が進んで黒っぽくなったクワガタ用マットをフルイにかけて微粒子にしたものをケース下部は固く詰め、材の上からは軽く詰める程度にする。
 
今日は昨日加水したコナラ材の皮むきをして、倉庫に保管した。その際、倉庫内にイタチグモItatsina praticola)と見られるクモがいた。アマミシカの撮影中にはヒノマルコモリグモArctosa japonica)も発見し、今までは見向きもしなかったこういった身近な虫に興味が出るようになったのも、カブクワ飼育の休息期間に精力的に作成してきた「虫navi」のおかげである。
アマミシカの有精卵さえ得られれば後の飼育は容易なので、幼虫飼育ではより大きくするようにマット交換をサボらずに飼育していきたい。
多数幼虫が得られれば、以前のように激安販売も再開したいと思っている。
 
活動確認
2月5日
 2月4日に届いたクワガタのページ作成に時間が掛かり、最後のザウテルニセシカクワガタ飼育記をようやくUPし終えて風呂に入って、再び部屋の電気を付けると、♀がマット上を歩いて落ち葉がガサガサなる音で、♀が活動していることに気が付いた。
ケースにセットしてアマミシカを見るのはこれが初めてである。
普段も深夜に活動していたと考えられるので、見る機会がなかったのだろう。
体が小さいため、ゼリーが減っていないように見えるが、実際には舐めていると思う。
今週からペアリングに挑戦しようと思う。
 
ペアリング
2月8日
 深夜0時、いよいよペアリングすることにした。
♀を♂のいる中プラケースに入れた。このまま4日間一緒にさせて、♀を大プラケースの産卵用ケースにセットする予定。
 
2月11日
 2月10日は休日だったので、「基本的なクワガタ累代マニュアル」のリニューアルに専念していたので、クワガタの観察はしていなかったのだが、深夜0時にふとアマミシカのケースを覗いてみるとなんと皿木上に♂と♀が一緒にいた。
しかも、交尾の体勢ではなかったのだが、♀の上に匂いを嗅ぐように♂が乗っていて、すでに交尾した後とも考えられる。丸3日も一緒にしていたのだから、ペアリングは済んでいると思うのだが、どちらかがずっとマット中に潜っていたりして、実はペアリングしていなかったという心配もあったので、今回のことでペアリングした可能性が非常に高まった。
 
風呂に入ってから、寝る前の1時頃、もう一度ケースを覗いてみると、今度はなんと♂が♀を挟んでいるではないか!!(@△@)
驚いてすぐに離したが、♂は♀の足の根元付近を挟んでいて、幸いにも傷付いていなかった。
♀から離した後でも♂は逃げる様子もなく、ものすごく威嚇しており、意外にも気が荒いことが分かった。
しかし、♀に興味を失ったとするなら交尾が完了している証とも考えられるので、結果オーライということで安心して産卵セットを作成したい。
 
産卵ケースセット アマミシカクワガタの産卵用ケース
(2006.2.11)
2月11日
 0時に♂を♀から離して睡眠を取り、いよいよ♀を産卵用ケースにセットすることにした。
大プラケースに予定通りのセットを組み、♀を入れた。
入れた材はやや柔らかめの大きめの1本と硬めで普通サイズのコナラ材1本を入れた。普通サイズは硬めで産卵は難しいと思うが、柔らかめのものがなかったので、太めの材とマットへの産卵に期待したい。
産卵
2月14日
 アマミシカは成熟期間が掛かるとのことで、1ヶ月は産まないことが多いらしいので、期待していなかったが、様子を見ようとフタを開けてみると、なんと表面に見える材を懸命に削っているミシカちゃんを発見!!
材表面が広範囲に削られており、産卵行動とみてまず間違いない。
思ったよりも早く産卵してくれて非常にうれしい。レジェンド・オブ・ミシカ!!
 
エアコン故障
2月16日
 エアコンが故障してしまったらしく、朝、なぜか寒くて温度計を見てみると18℃になっている。
電源を入れなおしたが、やはり作動していない。購入して6年になるが、遂に壊れてしまったようだ。
こんな時に限って残念なことである。応急処置として、出社中は時々ストーブを炊いててもらった。ただ、空気が汚れるので、夜は使わないでおくことにした。
産卵はストップしてしまうかもしれないが、修理するまでミシカちゃんには少し我慢していてもらおう。
 
2月17日
 エアコンはまったく作動しないので、ミシカちゃんを初めとする身重の♀達のケースを別の部屋に移動し、その部屋のエアコンで管理することにした。
 
エアコンの買換え
2月18日
 朝、起きるとすさまじいほどに寒い。エアコンを修理に来てもらったのだが、結局重症ということで8万円くらいは掛かるので、買い換えたほうがいいですよと言われてしまい、新しいエアコンを購入するハメになってしまった。
ちなみに故障したエアコンは2000年5月に購入したビーバーエアコン(SRK22BSV-W)で10万円くらいしたと思ったが、6年間フル稼働していたので、仕方がないのであろう。
 
兎に角(とにかく)、急を要するので、ヤマダ電機でエアコンを探したが、ビーバーエアコンは一台もなく、三菱の霧ヶ峰と日立の白くま君などがあったので、三菱の霧ヶ峰のカタログの中で6畳間用で一番良い機種、霧ヶ峰ムーブアイ(MSZ-ZW22T)を選んだ。
赤外線センサーで部屋の隅々までムラなく一定の温度を保ってくれるらしい。
工事込みで、15万くらいしたが、また6年後に故障・買い替えになるのが心配なので、ヤマダ電機の長期保証に入会した。これで9年間故障しても無料で修理してもらえる。年会費は払わないといけないが、それと同等の割引券がもらえるので、かなりお得なのであった。2月23日(木)に取り付け予定である。

 
2月23日
 出勤している間にエアコンの取り付けが完了した。
エアコンの取り付けは、しょっぱなから室外機が動かず、代わりのものを取り寄せるのに更に1週間掛かると言われたのだが、父が強く言ってくれて今日中に交換することができた。
エアコンを23.5℃に設定して付けてみると、あっという間に部屋が暖まり、退避させてあったケースを自分の部屋に戻した。
 
産卵の様子 産卵
ミシカちゃんは常に材周辺で産卵に専念しているようである。
(2006.2.25)
2月25日
 産卵していると思われる材を撮影した。
この時も写真右上の木屑の中にミシカちゃんがおり、常に産卵に専念しているようである。
材に潜り込むことはないようで、材の表面を満遍なく削って産卵しているようで、材周辺のマットに穴が空いているので、埋まっている部分にも多数産卵していると思われる。
クワ本によると、シカクワガタの仲間は採卵すると孵化率が極端に悪くなるそうなので、材の中で自然に孵化するのを待ってから産卵するつもりである。

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