ホーム > コウチュウ目 > コガネムシ科 > カブトムシ亜科
 
ティティウスシロカブトムシ
学名:Dynastes tityus

ティティウスシロカブトの♂51mm(ノースキャロライナ産/F3)
Data
和名 ティティウスシロカブトムシ
体長 ♂:34.0〜60.0mm
♀:37.0〜48.0mm
分布 アメリカ合衆国東部
寿命 約4ヶ月
飼育  産卵
マット中に卵を産みつける。
ヘラクレスオオカブトなどのようにマットの塊を作ってその中に1個ずつ丁寧に産み付けるようなことをせず、マット中に産み付けるだけのようなので、ケース下部からすぐに卵が確認できることが多い。
マットの質や目の粗さなどにもあまり影響されずに、よく産卵してくれる。
小型のカブトなので、ケースは中プラケースでも産卵可能である。

 幼虫
小型のカブトだが、幼虫期は経験では13ヶ月程も掛かった。
通常のカブト用マットによる飼育でよい。

 成虫飼育
羽化後、半年ほどの長い休眠期間がある。羽化ズレも少なく、ブリードは容易。
雌雄一緒に飼育しても問題なく、多数の産卵が可能である。
飼育難易度 簡単 ★★☆☆☆ 困難  グラントシロカブト同様に産卵は容易。
マットの質にはあまり影響されないので、カブト幼虫の飼育用マットであれば、多少目が粗くても産卵は十分可能である。
解説 アメリカに広く分布するシロカブト。
シロカブトの中では小型で角も短いが、黄色い体色と強い光沢を持つ。
グラントシロカブトムシDynastes granti)が卵の状態で3ヶ月の休眠期間があるのに対して、本種では羽化後に半年程もの長い休眠期間がある。これは国産ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatus inclinatus)と同様に活動時期を合わせるためと思われる。
分布域から温度管理しなくても室温では十分飼育可能と思われる。
アメリカでもっとも普通に見られるカブトなだけあって、飼育は非常に容易である。
 
シロカブトの仲間は下記の5種(1亜種)がいる。
  
学名 和名 分布
Dynastes granti グラントシロカブトムシ アメリカ合衆国(ユタ州,アリゾナ州,ニューメキシコ州)
Dynastes hyllus hyllus ヒルスシロカブトムシ メキシコ(チャパス州,ドゥーランゴ州,グアナファート州,ゲレロ州,イダルゴ州,ハリースコ州,エスタードデメヒコ州,ミチョアカン州,モレロス州,ナヤリート州,ヌエーボレオン州,オアハカ州,プエブラ州,タマウリーパス州,ベラクルス州),グアテマラ
Dynastes hyllus moroni モロンシロカブトムシ メキシコ(サンタマルタ山脈)
Dynastes maya マヤシロカブトムシ メキシコ(チャパス州),グアテマラ,ホンジュラス
Dynastes miyashitai ミヤシタシロカブトムシ メキシコ(プエブラ州)
Dynastes tityus ティティウスシロカブトムシ アメリカ合衆国東部
関連リンク  ティティウスシロカブト飼育記
 ティティウスシロカブト写真集
 ダイナステス属の♀の判別法
PHOTO

ティティウスシロカブトの♂53mm(ノースキャロライナ産/F3)@
角は小さいが、光沢が強く綺麗。
(2006.12.23)

ティティウスシロカブトの♂53mm(ノースキャロライナ産/F3)A
(2006.12.23)

ティティウスシロカブトの♂53mm(ノースキャロライナ産/F3)B
(2006.12.23)

ティティウスシロカブトの♂57mm(ノースキャロライナ産/F2)
光沢が非常に強い。
上翅の黒紋には変異が見られる。
(2005.2.12)

ティティウスシロカブトの♂57mm(ノースキャロライナ産/F2)
光沢が非常に強い。
上翅の黒紋には変異が見られる。
(2004.10.16)

上から見たティティウスシロカブトの♂57mm(ノースキャロライナ産/F2)
胸角は非常に短い。
しかし、より大型になれば胸角はもっと長くなる。
(2004.10.16)

ティティウスシロカブトの♂63mm(ノースキャロライナ産/F2)
光沢が非常に強い。
上翅の黒紋には変異が見られる。
(2004.10.16)

角のアップ
ティティウスでは胸角基部の突起がこのように曲がる。
(2004.10.16)

ティティウスシロカブトの♀(ノースキャロライナ産/F3)
(2006.12.23)

ティティウスシロカブトの♀47mm(ノースキャロライナ産/F2)
♀の前胸部も光沢があり、色付く。


産卵は容易で、産卵数も多い。
(2005.6.11)

1齢幼虫
グラントシロカブトでは3ヶ月ほどの休眠期間があるが、本種では1ヶ月で孵化する。
(2005.6.11)

3齢幼虫
小型のカブトでありながら、幼虫期間が13ヶ月ほどと非常に長い。
(2003.9.6)



幼虫期間は長いが、雌雄は揃って蛹化してくれることが多い。
(2004.9.5)

羽化直後の♂
羽化後はまだ色が鈍い金属的な色をしているが、2週間ほどで黄色く色付く。
後食を開始すると更に鮮やかに発色するようになる。
(2004.10.10)
 
先頭ページへ