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ヒメクルマコヤガ
学名:Oruza divisa

ライトトラップに飛来した本種(2021.8.5 岩手県)
Data
和名 ヒメクルマコヤガ
開張 約16mm
分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
出現期 7〜10月
花の蜜
 幼虫はバッカクキン科(イネコウジ)を食べる。
解説 ツートンカラーをしたベニコヤガの一種。
地色は茶褐色で、前翅前縁部と後翅基部が黄白色で、1本の太い横帯条となる。
本種の幼虫は植物ではなく、イネに寄生して稲こうじ病菌を発生させるバッカクキン科のカビの一種を食べるという特異な生態をしている。このような食性は蛾では珍しく益虫と言えるのかもしれない。
海外ではアフリカからインド,マレー半島周辺,台湾,中国などに広く分布している。
 
国内に生息するOruza属は以下の8種。
和名/学名 分布
ヒメクルマコヤガ
Oruza divisa
北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
マダラクルマコヤガ
Oruza stragulata
奄美大島,石垣島
ヨシノツマキリコヤガ
Oruza yoshinoensis
本州(房総半島以西),四国,九州,対馬,屋久島
モンシロクルマコヤガ
Oruza glaucotorma
本州,四国,九州,対馬,屋久島,石垣島,西表島
アトキスジクルマコヤガ
Oruza mira
北海道,本州,四国,九州,対馬
アトテンクルマコヤガ
Oruza submira
北海道,本州,四国,九州,対馬
リュウキュウクルマコヤガ
Oruza obliquaria
本州,四国,九州,対馬,屋久島,奄美大島,徳之島,沖縄島,西表島
ウスキコヤガ
Oruza brunnea
本州,四国,九州,対馬,沖縄島,西表島
 
トップの写真は8月5日の夜、岩手県の標高200m付近の林内に設置したライトトラップに飛来した本種を撮影したもの。近所の雑木林でのライトトラップにも一度だけ飛来している。その時もモモイロツマキリコヤガと共に飛来したが、今回も同様だった。
はっきりとした黄白色の横帯はよく見ると前翅だけではなく、後翅の根元、胸部から腹部の根元まで横断しており、パズルを合わせたかのようにぴったりと直線となっているのには関心する。
PHOTO

ライトトラップに飛来した本種@
(2013.6.1)

ライトトラップに飛来した本種A
(2013.6.1)

ライトトラップに飛来した本種B
(2021.8.5 岩手県)
 
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