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ワラストンツヤクワガタ
学名:Odontolabis wallastoni

中歯型の♂60mm(2022/5/4 スマトラ産/WILD)
Data
和名 ワラストンツヤクワガタ
 別名:ワレストンツヤクワガタ
体長 ♂:41.0〜79.1mm
♀:40.2〜45.6mm
分布 マレー半島,スマトラ
ココヤシやコフネヤシの花の蜜,シチクのタケノコの汁
 幼虫は発酵が進んだマットを食べる。
飼育難易度 簡単 ★★☆☆☆ 困難
解説 マレー半島とスマトラに生息するツヤクワガタの一種。
流通量は少ないもののスマトラでは普通種。
長歯型でも太さや内歯の位置に個体差が見られる。
体色は黒色で上翅の縁沿いのみ帯状に橙褐色。
ルデキンツヤクワガタOdontolabis ludekingi)に似ているが、本種はより大型で頭部が巨大化し、上翅は黒色部が広いなどの違いがある。
ボーレンホーベンツヤクワガタ(Odontolabis vollenhoveni)にも似るが、本種は頭部に褐色部がないこと、前述の上翅の特徴で区別できる。

 
トップの写真は5月4日にネットオークションで落札した天然個体の♂60mmを撮影したもの。
飼育記録については以下に飼育メモとして記載していきたい。
飼育メモ 2022年5月1日
ヤフオクでアリスト出品のワラストンツヤクワガタの♂60mm・♀34mmの中歯型ペアを落札した。スマトラ島ベンクール産の天然個体で入荷は3ペアのみとのことだったので、後になるほど高額になりそうなので最初の1ペアを落札した。
珍品度としては普通とされているものの入荷数は少ないようで高価な部類になるようだ。

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5月3日
明日届くことになったので、事前に産卵用ケースをセットしておくことにした。
セット内容はスティーブンスツヤクワガタラコダールツヤクワガタと同様で問題ないと判断し、篩にかけて微粒子にしたカブト1番を主体に、ツヤクワガタの産卵に使用後日光消毒したマットとNマットを合わせて1割、赤枯れマットを少々混ぜてコバエシャター大にセットした。
前述の両種は共に多産している内容のマットなので問題ないと思うが、環境の変化に馴染むまでの時間なのかマットが安定するまでの時間なのか産卵までに時間が掛かっているので本種も同様かもしれない。
 
5月4日
アリストからペアが到着した。雌雄共に元気で問題なさそうだった。現在飼育しているツヤクワガタ類より模様の鮮やかさが目立った。
撮影後、♂はコバエシャター小で単独飼育、♀は昨日セットした産卵用ケースに入れた。♀だけで産卵させる予定だが、機会を見てペアリングもさせてみたいと思う。
 
5月25日
産卵セットから3週間程が経過したので、産卵状況を確認することにした。
ケース内は結構蒸れていたことから加水はしていなかったが、マット自体は乾燥が進みパサパサした状態で、探した挙句ようやく3個の卵を発見するに留まった。得られた卵はプリンカップにセットした。
マットには丸っこい塊がいくつも出てきて恐らく♀が産卵のために作成したものだと思うが、乾燥のため産卵には至らなかったようだ。
♀はまだピカピカして新成虫と言っても見分けがつかないほど良い状態なので、団子が作りやすいマットに調整した。
現状のマットにスティーブンスツヤクワガタの産卵に使用し日光消毒したものを少し混ぜた上で加水した。
今後の産卵に期待したい。
 
6月3日
夜、管理していた卵が1個孵化した。残りの2個も問題なさそうで、孵化率は高いようだ。
 
6月4日
朝、残りの2個も孵化していた。
 
6月16日
そろそろ孵化した1齢幼虫を単独飼育することにした。取り出してみると3頭共に元気で、順調に成長していた。 ただ、管理中のマットは線虫の発生が目立ったので廃棄し、Nマット5:Uマット2:ツヤクワ使用済みマット3の割合で作成したマットを使用し、500mlクリアボトルにセットした。
採卵もしてみたが、卵がなく線虫の発生も目立ったため、産卵セットを改めてセットし直すことにした。今回はカブト1番を使用せず、Nマット主体でUマットとツヤクワ系の幼虫飼育に使用したマットと混ぜ、赤枯れマットも少し混ぜてみた。
 
7月5日
♀が死んでいた。既にバラバラになっており、死後1週間程経っているようだ。ゼリーは残っているので餌切れはしていないので、寿命だと思う。
 
8月15日
幼虫を飼育しているクリアボトルの1本にコバエの幼虫が発生していたため、ボトル交換を兼ねたマット交換をすることにした。
コバエが発生していたボトルの幼虫は3齢に成長したが、コバエの発生していない残り2本の幼虫は消滅していてマットの劣化もない状態だった。
幼虫は頭部の色彩が淡く、ラコダールのような印象を受けた。
3齢幼虫は♀斑があったため、長歯型を目指したいところだったが今回は♀だけでも羽化させることを目標としたい。
 
10月8日
種親の♂が死んでいた。
 
10月30日
幼虫飼育中のマットが劣化し、コバエの幼虫も見られるようになったため、マット交換をすることにした。
幼虫は特にサイズに変化はなかった。マット全交換するため、ツヤクワガタの飼育に使用したマットを使用し多少カブト1番を混ぜたものを使用した。
幼虫は1頭のみで♀であるため、機会があればリベンシしたいがリベンジする意味でもこの1頭は羽化まで成功させたい。
PHOTO

中歯型のアップ
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

中歯型の♂60mm@
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

中歯型の♂60mmA
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

♀34mm@
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

♀34mmA
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

♀34mmB
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

♀34mmC
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

産卵用ケース
(2022/5/4 スマトラ産/WILD)

卵@
(2022/5/25 スマトラ産/WF1)

卵A
(2022/5/25 スマトラ産/WF1)

プリンカップ内で孵化した1齢幼虫
(2022/6/3 スマトラ産/WF1)

1齢幼虫@
(2022/6/16 スマトラ産/WF1)

1齢幼虫A
(2022/6/16 スマトラ産/WF1)

1齢幼虫B
(2022/6/16 スマトラ産/WF1)

1齢幼虫C
(2022/6/16 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫@
(2022/8/15 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫A
(2022/8/15 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫B
(2022/8/15 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫C
(2022/10/30 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫D
(2022/10/30 スマトラ産/WF1)

3齢幼虫E
(2022/10/30 スマトラ産/WF1)
 
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