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アスタコイデスノコギリクワガタ(海南島亜種)
学名:Prosopocoilus astacoides reni

新成虫の♂61mm(2022/8/29 海南島産/WF1)
Data
和名 アスタコイデスノコギリクワガタ(海南島亜種)
 別名:レニノコギリクワガタ,カイナンノコギリクワガタ
体長 ♂:44.0〜61.1mm
♀:26.0〜31.1mm

※ 飼育では68.7mmの記録がある。
分布 中国(海南島)
寿命 3〜4ヶ月
飼育難易度 調査中
解説 最近記載されたアスタコイデスノコギリクワガタの海南島産亜種。
体色は黒色で上翅にU字状の橙赤色紋があるが完全に黒化した個体も見られる。
大アゴは弓状に湾曲、内歯は基部近くに位置している。
以前は独立種とされていたため、レニノコギリクワガタと呼ばれていることのほうが多い。
 
Prosopocoilus属の本種は以下の8亜種に分けられている。
亜種区分/学名 分布
基亜種
Prosopocoilus astacoides astacoides
インド北東部
インドシナ北部亜種
Prosopocoilus astacoides fraternus
ミャンマー北部(Kachin州,Chin州),中国西部(雲南省南部),ラオス北部,ベトナム北部
ベトナム南部亜種
Prosopocoilus astacoides karubei
ベトナム中部〜南部
中国西部亜種
Prosopocoilus astacoides dubernardi
中国(雲南省北部〜中部,四川省南部,貴州省西部),ミャンマー北東部?
中国東部亜種
Prosopocoilus astacoides blanchardi
モンゴル,中国(四川省〜福建省),韓国(済州島),台湾
海南島亜種
Prosopocoilus astacoides reni
中国(海南島)
マレー半島亜種
Prosopocoilus astacoides mizunumai
マレー半島
スマトラ・ジャワ亜種
Prosopocoilus astacoides pallidipennis
スマトラ,ニアス島,ジャワ
 
トップの写真は2月6日にネットオークションで購入した2齢幼虫を撮影したもの。在宅勤務になってこまめな飼育が可能となり、最近また飼育種を増やしている。本亜種は本種の中では一番かっこいいと思っているので飼育することにした。
飼育記録については以下に飼育メモとして記載していきたい。
飼育メモ 2022年2月2日
ヤフオクで1・2齢幼虫5頭を落札した。累代はCBF1(WF3×WF1)で血の入れ替え済みとの事。
800mlの菌糸ビン(XL-POTヒラタケ)で飼育する予定。

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2月5日
値下げ前だったということで、1頭オマケしていただけることになった。菌糸ビンは5頭分以外はすべてビソンノコギリクワガタに入れてしまっているので、フォーテックのヒラタ・ノコ1番(以下ヒラタ1番)を使用することにした。
 
2月6日
本種の幼虫が到着した。ゆうパックで14〜16時に到着予定だったが、20時過ぎに到着した。ゆうパックは遅れることが多い。
カイロはまだ暖かく全頭元気な状態で、2齢幼虫5頭、1齢幼虫1頭だった。
菌糸ビンに2齢幼虫4頭と1齢幼虫1頭、マットのビンに2齢幼虫1頭を入れた。
本来は菌糸ビンに1齢幼虫を入れたのは菌糸に巻かれて死亡するリスクがあるが、あえて大型化を期待してのこと。
 
5月12日
幼虫の様子を確認したところ、菌糸ビンとマット飼育の2頭は既に蛹になっており♀のようだった。残りの菌糸ビンの内、1頭も既に小さな前蛹となっており、大きさから♀のようだった。
 
5月16日
前蛹が蛹化した。やはり♀だった。
♂は大型だからか蛹化はまだ先のようだ。
 
5月21日
蛹になっていた2頭が揃って羽化した。他に2頭蛹化している♀もいて、♂2匹、♀4匹になりそう。
 
6月4日
羽化から2週間が経過したので、マット飼育したほうの♀を取り出すことにした。上翅に紋がはっきりと出ている29.5mmの個体で大満足。コバエシャッタータイニーで後食を待つことにした。
♂は未だ幼虫のままなので、ちょうどヤフオクにWF1の♂単品が出品されていたので、入札したところ競り合うこともなく安価で落札することができた。
 
6月6日
落札した♂単品が到着した。羽化日は4/9、体長は57mm、産地は海南島尖峰ュ、累代はWF1とのこと。
上翅に紋のある個体で申し分なさそう。この♂を使って羽化させた♀とのF1を作出したい。
 
6月8日
夜、4匹目の♀も羽化した。
 
6月10日
菌糸ビン飼育で5/21に羽化した♀を出してみることにした。マット飼育の♀に比べやや小さい28mmで上翅の紋も小さめの個体だった。
 
6月17日
今日は6/1に羽化した3匹目の♀を出してみることにした。体長は29.1mmで紋もそこそこ出ている個体だった。
 
6月23日
6/8に羽化した4匹目の♀を出してみることにした。体長は29.8mm程で大差はないものの一番大きな個体だった。
 
6月25日
菌糸ビン飼育中の1頭が暴れていてボトル内の菌床が粉々に砕かれてしまっていたので、マット飼育に切り替えることにした。
マット飼育といっても蛹化するだけと思われるので、ビソンノコギリクワガタの幼虫飼育の使用済みマットとヒラタ1番を4:1の割合で混ぜたもので交換した。
 
8月7日
菌糸ビンからマット飼育に切り替えた♂が羽化した。
 
8月9日
残りの菌糸ビンは1本のみだが、古い食痕以外外からまったく変化がなく状況が分からないため放置状態だったが、掘り出してみることにした。菌床をすべて取り出して死骸すらなく失敗かと思いきや菌床をほぐしていくと♀が出てきた。体長は29mmで菌糸ビンを使う必要があったか疑問ではあったが、紋の大きい立派な♀だった。
これですべて羽化したことになるが、6匹中5匹が♀でかなり♀に偏ってしまった。
♀29.8mmは1匹ヤフオクで販売済み、別購入の♂と羽化させた♂で4匹の♀を使用してブリードを続行させたい。
 
8月20日
唯一の♂が羽化して2週間程になるので、取り出してみたところ、体長が61mmもある立派な♂が羽化してくれていた。
未だ♀の後食もまだで、後食を開始いている単品で購入した♂から判断して休眠期間が3ヵ月程掛かるようだ。
 
10月22日
別途購入した♂57mmが死亡した。残念ながら羽化させた成虫は未だ休眠しているので、タイミングを誤ってしまったようだ。ただ、羽化日で比較すると1か月早いだけなので、何故購入した♂だけ後食が早かったのかは不明である。
 
2023年3月3日
♀がようやく後食を開始した。去年の6/1に羽化した個体なので休眠期間は9ヶ月も掛かるようだ。
 
3月30日
2匹目の♀も後食を開始した。
 
5月18日
♂が後食を開始した。
ただ、ブリードする予定だったものの飼育数の増加で手が回らない状態なので本種はヤフオク行きにする予定。
PHOTO

新成虫♂61mm@
(2022/8/29 海南島産/WF1)

新成虫♂61mmA
(2022/8/29 海南島産/WF1)

新成虫♂61mmB
(2022/8/20 海南島産/WF1)

新成虫♂61mmC
(2022/8/20 海南島産/WF1)

新成虫♂57mm@
(2022/6/4 海南島産/WF1)

新成虫♂57mmA
(2022/6/4 海南島産/WF1)

新成虫♀29.5mm(No.6)
(2022/6/4 海南島産/F1)

新成虫♀28mm(No.3)
(2022/6/10 海南島産/F1)

新成虫♀29.1mm(No.1)@
(2022/6/17 海南島産/F1)

新成虫♀29.1mm(No.1)A
(2022/6/17 海南島産/F1)

新成虫♀29.8mm(No.4)B
(2022/6/25 海南島産/F1)

新成虫♀29mm(No.2)
(2022/8/9 海南島産/F1)

1齢幼虫@
(2022/2/6 海南島産/F1)

1齢幼虫A
(2022/2/6 海南島産/F1)

1齢幼虫B
(2022/2/6 海南島産/F1)

2齢幼虫@
(2022/2/6 海南島産/F1)

2齢幼虫A
(2022/2/6 海南島産/F1)

2齢幼虫B
(2022/2/6 海南島産/F1)

幼虫飼育ビン
(2022/2/7 海南島産/F1)

♂の3齢幼虫@
(2022/6/25 海南島産/F1)

♂の3齢幼虫A
(2022/6/25 海南島産/F1)

♂の3齢幼虫B
(2022/6/25 海南島産/F1)

♂の3齢幼虫C
(2022/6/25 海南島産/F1)

新成虫♂61mm@
(2022/8/20 海南島産/WF1)
 
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