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センチコガネ
学名:Phelotrupes laevistriatus

林道にいた本種(2013.10.13)
Data
和名 センチコガネ
体長 12〜22mm
分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
出現期 4〜11月
獣糞,小動物などの死骸,キノコ
 幼虫は糞を食べる。
解説 赤紫色の金属光沢を持つコガネムシ。
糞虫の一種で、糞の下に産卵し、幼虫は糞を食べて育つ。
体色には金赤色〜赤紫色まで地域変異があり、更に奈良県では青い金属光沢を持つ個体が見られる。
和名の由来はセンチニクバエと同様、雪隠(せっちん)(汲み取り式便所)からである。
成虫は低空飛行して糞を探し片付けてくれる大変ありがたい掃除屋。
オオセンチコガネに酷似するが、色彩はより明るく、頭部前縁が前方に長く突き出て、頭楯は短く台形であるのに対し、本種では色彩は暗く、頭部前縁が短く緩やかに孤を描き、頭楯の形状は広く、会合部がV字型に窪む。
 
国内に生息するオオセンチコガネ属(Phelotrupes)は以下の3種(1亜種)。
和名/学名 分布
センチコガネ
Phelotrupes(Eogeotrupes) laevistriatus
北海道,礼文島,利尻島,奥尻島,焼尻島,本州,飛島,佐渡島,伊豆諸島(大島,利島,新島),淡路島,厳島(宮島),隠岐,四国,小豆島,九州,壱岐,対馬,五島列島,上甑島,,屋久島,奄美大島
オオシマセンチコガネ
Phelotrupes(Eogeotrupes) oshimanus
奄美大島,徳之島
オオセンチコガネ
Phelotrupes(Chromogeotrupes) auratus auratus
北海道,本州,佐渡島,厳島(宮島),四国,九州,対馬,平戸
オオセンチコガネ(屋久島亜種)
Phelotrupes(Chromogeotrupes) auratus yaku
屋久島
 
写真は10月13日に近所の林道を歩いていた本種を撮影したもの。色彩はオオセンチコガネよりも暗いのだが、返って高級感を感じる美しさだった。両種の体長の範囲はほぼ同じものの本種のほうが一回り小さい傾向にあるようで、色彩と合わせ大抵一目で同定できる。掴むとキューキューと鳴く可愛いヤツで体長は17mmだった。
PHOTO

林道にいた本種@
(2013.10.13)

林道にいた本種A
(2013.10.13)

林道にいた本種A
(2013.10.13)

横から見た本種
自宅の玄関前を歩行していた個体。
(2005.11.6)

上から見た本種
赤紫色の個体が多い。
(2005.11.6)

横から見た本種
(2005.11.6)

前から見た本種
(2005.11.6)
オオセンチコガネとの相違点

センチコガネの頭部
前縁は緩やかに孤を描く。
頭楯は広く、会合部はV字型に窪む。
(2013.10.14)

オオセンチコガネの頭部
前縁は大きく前に出る。
頭楯は短く台形。
(2011.9.7 静岡県)
 
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