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ヘビトンボ
学名:Protohermes grandis

ヘビトンボ(2007.5.2 静岡県)
Data
和名 ヘビトンボ
 別名(幼虫):カワムカデ,孫太郎虫
開張 85〜95mm
分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島,種子島
出現期 6〜9月
クヌギなどの樹液
 幼虫は水生昆虫などを捕食する。
解説 ヘビトンボの代表種。
胸部は長く、翅を広げた姿はあたかもヘビに翅が生えているかのように見える。
翅には黄色い斑紋がある。
幼虫は肉食性の水生昆虫で、カゲロウ類の幼虫やミズムシAsellus hilgendorfi)等を捕食する。
幼虫は別名で孫太郎虫と呼ばれて薬として利用されている。また、 カワムカデとも呼ばれよく釣りの餌に使われる。
幼虫は成熟すると上陸し、土中で蛹化する。
幼虫の姿はヤマトクロスジヘビトンボParachauliodes japonicus)などにもやや似るが、本種の頭部・胸部は赤色なので判別は容易。
成虫はクヌギなどの樹液に集まり、灯火にもよく飛来する。
本種は水の綺麗な清流にのみ生息することから、水資源機構の広報誌「水とともに」(2008年6月号)で紹介され、トップの写真を掲載してもらっている。
 
日本に生息するヘビトンボの仲間は以下の10種が知られている。
和名/学名 分布
ヘビトンボ
Protohermes grandis
北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島,種子島
アマミヘビトンボ
Protohermes immaculatus
奄美大島,徳之島,久米島
ミナミヘビトンボ
Neochauliodes sp.
石垣島,西表島
ヤマトクロスジヘビトンボ
Parachauliodes japonicus
本州,四国,九州,南西諸島
タイリククロスジヘビトンボ
Parachauliodes continentalis
本州,四国,九州,対馬
ヤンバルヘビトンボ
Parachauliodes yanbaru
沖縄島
モンヘビトンボ
Neochauliodes formosanus
対馬
アマミモンヘビトンボ
Neochauliodes amamioshimanus
奄美大島
サキシマモンヘビトンボ
Neochauliodes nigris
石垣島,西表島
ヤエヤマヘビトンボ
Neochauliodes azumai
石垣島,西表島
 
トップの写真は5月2日に静岡県の旅館の明かりに飛来した本種を採集して撮影したもの。幼虫も成虫を撮影したそばの渓流の石の下で発見した。
山梨県では、水辺の多い場所の木の葉の裏に複数の本種が隠れているところを撮影できた。
PHOTO

葉の裏で休む本種
(2011.8.10 山梨県)

外灯に飛来した個体@
(2007.5.2 静岡県)

外灯に飛来した個体A
(2007.5.2 静岡県)

幼虫@
渓流の石の下に見られる。
(2008.4.30 静岡県)

幼虫A
(2008.4.30 静岡県)
 
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