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ヒメヤママユ
学名:Saturnia jonasii

ライトトラップに飛来した♂(2015.10.24 静岡県)
Data
和名 ヒメヤママユ
開張 ♂:約90mm
♀:約100mm
分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
出現期 9〜11月
食べない
 幼虫はバラ科(サクラ,ナシ,ウメ,スモモ),ブナ科(クリ,クヌギ,コナラ),ニレ科(ケヤキ),カバノキ科(アカシデ),エゴノキ科(エゴノキ),ユキノシタ科(ウツギ),カエデ科(カエデ),スイカズラ科(ガマズミ,サンゴジュ),ミズキ科(ミズキ)などの葉を食べる。
解説 大型になるヤママユガの一種。
成虫はオリーブ褐色で、褐色味の強い個体から黄色味の強い個体まで個体差がある。
前翅と後翅に1対ずつ目玉模様を持つ。
♂の触角は羽毛状、♀では両櫛歯状。
国産の本種は1年1化で秋に一度だけ出現するが、台湾産では別亜種とされ春に採れたケースがあるという。
幼虫は、中齢幼虫までは背中に黒い帯模様があり、中に赤い模様がある。終齢幼虫では全体淡い緑色で毛深い。
本種は以前、ロシア南東部から朝鮮半島に分布するSaturnia boisduvaliiの亜種とされていたが、現在では日本の固有種となっている。
 
トップの写真は10月24日の夜23時頃、静岡県の標高600m付近の林縁に設置したライトトラップに飛来した♂を撮影したもの。通常は後翅の目玉模様は前翅に隠れているが、息を吹きかけると威嚇の為に翅を広げて目玉模様を見せるので息を吹きかけてすぐに撮影した。
9月16日の写真は夜1時頃、山梨県の標高1,600m付近の林縁に設置したライトトラップに飛来した♂を撮影したもの。本種を見るのはこれが初めてで、3匹飛来したがどれも♂だった。ライトトラップに止まるとすぐに前翅を閉じて後翅の目玉模様が見えなくなってしまうので、翅を広げた写真を撮るのには苦労した。同年の8月24日に静岡県でシンジュサンを超えるほどのヤママユを見ているので、ヤママユガにしては小さい分、模様が派手な印象を受けた。
11月16日には地元である神奈川県内の公衆トイレの明かりに複数の本種が飛来しており、個室内の壁に止まっている♂を撮影した。
PHOTO

ライトトラップに飛来した♂@
標高1,600m付近で撮影。
(2012.9.16 山梨県)

ライトトラップに飛来した♂A
標高1,000m付近で撮影。
(2015.10.12 山梨県)

ライトトラップに飛来した♂B
(2015.10.12 山梨県)

ライトトラップに飛来した♂C
(2015.10.12 山梨県)

公衆トイレの明かりに飛来した♂@
威嚇時の写真。個室内の壁に止まっていた。
(2012.11.16)

公衆トイレの明かりに飛来した♂A
通常は後翅は隠れる。
(2012.11.16)

ライトトラップに飛来した♂D
(2012.9.15 山梨県)

ライトトラップに飛来した♂E
(2012.9.15 山梨県)

ライトトラップに飛来した♂F
(2012.9.15 山梨県)

ノハラアザミに止まっている♂@
(2012.9.15 山梨県)

ノハラアザミに止まっている♂A
(2012.9.15 山梨県)

公衆トイレの明かりに飛来した♂B
一緒にいるのはケンモンミドリキリガ
(2012.11.16)

ウワミズザクラ上の中齢幼虫@
(2010.5.1)

ウワミズザクラ上の中齢幼虫A
(2010.5.1)

中齢幼虫
(2006.5.3)

終齢初期の幼虫@
林道の柵に止まっていた。
(2010.5.16)

終齢初期の幼虫A
(2010.5.16)

コナラの葉を食べる終齢幼虫
(2007.5.26)
 
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