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シンジュサン
学名:Samia cynthia pryeri

羽化直後の本種(2012.6.27)
Data
和名 シンジュサン
開張 ♂:約130mm
♀:約135mm
分布 北海道,本州,四国,九州,種子島,屋久島,奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄島,石垣島,西表島
出現期 5〜9月
食べない
 幼虫はニガキ科(シンジュ,ニガキ),ミカン科(キハダ,カラスザンショウ),ウルシ科(ヌルデ),ブナ科(クヌギ),クスノキ科(クスノキ),バラ科(リンゴ,ナシ),エゴノキ科(エゴノキ),モクセイ科(ネズミモチ,モクセイ),ミツバウツギ科(ゴンズイ),クルミ科(クルミ)などの葉を食べる。
解説 大型になるヤママユガの一種。
翅の地色はオリーブ褐色で、白色やピンク色などの綺麗な斑紋がある。
各翅の中央付近には黄色い三日月模様、翅頂付近には小さな目玉模様がある。
中齢以降の幼虫は、ロウ質白粉で覆われ淡い緑色をしており、各腹節に青い肉質突起がある。
対馬産のものは基亜種とされている。また、国産亜種は独立種(Samia pryeri)とされる場合もあるが、交尾器の差異も微弱で更にDNAによる区別もできなかったとされており、同一種としても問題ないレベルのようである。
本種は非常に大型の蛾ではあるが、八重山諸島に棲息する近似種のヨナグニサン(Attacus atlas)では、開張が本種の2倍と非常に大きく、翅の面積では世界最大となっている。
 
トップの写真は4月15日に、クロガネモチと思われる葉から採取した繭から羽化した本種を撮影したもの。採取した時点では何の繭か分からず、部屋の棚にセロテープで貼り付けておいたところ、2ヶ月以上も経過した6月27日の夜に羽化した。
羽化したてだけあって、今までに紹介してきた中で一番色彩が綺麗だった。トップの写真を地元鎌倉産の本種で紹介できて嬉しい。羽化していたのを寝る前に気付いたので撮影は0時を周ってしまった。撮影後すぐに逃がしてやった。
6月25日の写真は、夜に自宅の外灯に飛来した本種を撮影したもの。子供の頃、横浜に住んでいた時に1回だけベランダに現れた本種を見てその大きさに大変驚いた思い出があるが、そのインパクトは今もまったく同じであった。
2011年8月10日の写真は、8月10日に山梨県に行った時に、日中に雑木林沿いの葉上で休んでいる♀を撮影したもの。自宅に飛んできた個体より翅の損傷は少なく、より綺麗だった。この大きさは何度見ても驚かされる。
幼虫の写真は9月18日にカラスザンショウの葉の裏にいた幼虫を撮影したもの。
PHOTO

羽化直後の本種@
(2012.6.28)

羽化直後の本種A
(2012.6.27)

前翅のアップ
(2012.6.27)

上から見た本種
(2012.6.27)

横から見た本種
(2012.6.27)

頭部
(2012.6.28)

裏面
(2012.6.28)

葉上で休む本種@
(2011.8.10 山梨県)

葉上で休む本種A
(2011.8.10 山梨県)

自宅の外灯に飛来した個体
(2011.6.25)

翅のアップ
(2011.6.25)

カラスザンショウ上の終齢幼虫
(2009.9.18)

繭@
この繭からトップの個体が羽化した。
(2012.4.15)

繭A
(2012.4.15)
 
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