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コーカサスオオカブト飼育記 Chalcosoma chiron chiron 産地:ジャワ 〜F2個体作出編〜 |
ジャワ産/WF1 コーカサスオオカブトの♀50mm
交尾(1回目) |
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2001年8月5日 ♀がゼリーを食べていたので中型の♂を乗せ、交尾させようとしたが、♂はまだ成熟していないのか反応しなかった。代わりに小型の♂を乗せた。するとすぐに反応し、交尾をおこなった。 |
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採卵(1回目) | |||
8月25日 交尾から20日経っているが3個しか採卵できなかった。マットの目が少し粗く固めにくいせいかと思い、蛹化用に使ったマットを固めに詰め、上部は通常のカブト用のマットでセットしなおした。 卵はすべてプリンカップに幼虫用マットを固めに詰め、箸で大きめの穴をあけてやり、卵を落とし穴を埋めた。 |
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産卵 | |||
8月31日 2回目の交尾をおこなった。♀の上に今度は中型の♂82mmを乗せ、交尾させた。♂は成熟したらしく、すぐに反応し交尾をおこない、約8分で終了した。 5個卵を採取した。 |
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採卵(2回目) | |||
9月8日 3回目の採卵で18個の卵が得られた。更に6個黄色くブヨブヨに腐ってしまっている卵が見られた。マットには線虫が繁殖してしまっていた。クワガタ幼虫飼育に使ったマットとビートルマットを混ぜたものでセットしてみた。 |
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孵化 | |||
9月12日 最初の1頭が孵化した。 9月16日 孵化した幼虫がなぜか死んでいた。 |
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種親♀死亡 | |||
9月29日 ♀がマット上でうつ伏せの状態で死んでいた。産卵もしていなかった。 |
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幼虫死亡多発 | |||
10月13日 孵化後、死亡してしまう幼虫が多数見られた。幼虫も色艶が悪く、頭も小さい弱々しい個体もいて、恐らくじきに死亡してしまうようだった。 種親の♀の健康に問題があったのかもしれない。種親の♀はとにかく飼育数が多くほったらかしになっていたケースから出てきたのでかなり飢えていた可能性があり、それが卵に影響を与えたのかも知れない。 |
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幼虫飼育 | |||
大プラケースに4頭ずつセット。マットはビートルマットだけだとコストがかかるので、ビートルマットにクワガタ幼虫に使用したクヌギマット、安価な埋め込みマットを混ぜてコストを浮かせた。ドックフードや菌床も少し混ぜたりした。 2002年2月10日 死亡率が高く、8頭のみとなってしまった。1頭のみ2齢のままで成長が止まっているものがいた。 4月28日 マット交換しようとしたら、蛹室を造っていた幼虫2頭がいたので、蛹化し易いようにマットを固めに詰めてセットした。他の幼虫も黄色く成熟していたので全て蛹化用にセットした。成長しない2齢幼虫は死んでしまったのか、見つからなかった。 |
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♀蛹化 | |||
5月31日 ケースの底からオレンジ色の蛹が見えた。前蛹体のものも1頭見えた。 |
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♀羽化 | |||
8月 結局、♀3頭が羽化した。 |
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その後の飼育 | |||
今回の飼育では大変幼虫の成長が悪く、♂も中型を蛹化までさせることができたが、ミミズが発生してしまったせいなのか蛹の状態で死んでいた。 羽化した♀は、ゴホンヅノカブトとの交配実験に使用した。 詳しくはこちら。 |
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まとめ | |||
今回の飼育では、飼育自体の管理人の疲れによる管理不足と、幼虫自体の成長異常などが原因となったようだ。 成長異常に関しては、ブリードに使用した♀は元々取り出し忘れのケースから発見したものの為、羽化が遅れたことが幸いして生存していた訳だが、同ケースの他の♀は既に餓死していたことから餓えていた状態で長く放置してしまったらしい。このことが、後に産んだ卵の栄養状態に悪影響を与えたと考えている。 飼育が終了した現時点では、手のかかるコーカサスはもう見たくないほどになってしまったのだが、未だコーカサスの質問メールがよく来るので、現在マレー産コーカサスを飼育中である。 |