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コカマキリ
学名:Statilia maculata maculata

コカマキリ(2005.9.23)
Data
和名 コカマキリ
体長 45〜60mm
分布 本州,伊豆諸島,隠岐,淡路島,四国,九州,対馬,屋久島
出現期 8〜11月
オンブバッタヤマトシジミなどの小型昆虫
解説 よく見かける小型のカマキリ。
肌色〜焦茶色の個体がほとんどだが、たまに緑色の個体も出現する。
捕食の際、鎌状の前脚で小型の昆虫を捕らえることができる。
前足の鎌の裏側に白と黒のはっきりとした模様が見られるのが本種の特徴である。
 
卵がたくさん入った泡状の卵のうを産み、春〜初夏に一斉に孵化する。
オオカマキリ卵のうよりも、小さく細長い形をしている。
 
国内に生息するコカマキリ属(Statilia)は以下の3種。
和名/学名 分布
コカマキリ
Statilia maculata maculata
本州,伊豆諸島,隠岐,淡路島,四国,九州,対馬,屋久島
ヤサガタコカマキリ
Statilia apicalis
石垣島,西表島,与那国島
スジイリコカマキリ
Statilia nemoralis
沖縄島,八重山列島
 
カマキリの仲間はどこから見ても複眼内の黒い点が追ってくるので、まるでいつもこちらを見ているかのように思えるが、これは偽瞳孔(ぎどうこう)といって、こちらが見ている角度に対して光を反射しないために黒く見える現象である。だから意図してこちらを見ているというわけではない。カマキリを飼育などして夜、急に電気を付けると複眼全体が真っ黒になることがあるが、明るい昼間より光をもっと吸収する必要があるために反射する光が無くなるからである。もちろんその状態では電気の光が眩しすぎるので、しばらくすると元に戻る。
カマキリの複眼はとても視野が広く、あらゆる角度から獲物を見つけることができる。
PHOTO

交尾@
(2009.10.10)

交尾A
(2009.10.10)

交尾B
(2009.10.10)

横から見た本種
(2005.9.10)

上から見た本種
比較的低地の草原などにいるため、目に付きやすい。
(2005.9.10)

焦げ茶色のコカマキリ
肌色の個体が多いが、焦げ茶色やたまに緑色をした個体も出現する。
(2005.10.15))

コカマキリ

威嚇(いかく)するコカマキリ
威嚇する時は翅を広げて、翅同士を擦り合わせて音を立てる。
写真の個体ではしていないが、前足もコブラのような形をする。

頭部のアップ@
複眼の視野は非常に広く、獲物を見つけ易い。

頭部のアップA
大きい複眼の間に小さい3つの単眼があるのが分かる。
複眼はどの角度から見ても、複眼内の黒い点が動いてこちらを見ているように見えるが、儀瞳孔といって、複眼が光を吸収しているため、こちらが見ている角度に対して光が反射しないために起こる現象である。

卵のう@
細長い形をしている。

卵のうA
木の割れ目に産み付けられていた。
 
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