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オオカマキリ
学名:Tenodera aridifolia

♀(2008.10.10)
Data
和名 オオカマキリ
体長 70〜90mm
分布 北海道(南部),奥尻島,本州,伊豆諸島,小笠原諸島,佐渡島,淡路島,四国,九州,対馬,屋久島
出現期 8〜11月
バッタ,チョウなど
解説 大型のカマキリ。
茶色と緑色の個体がいる。
日当たりの良い草木の葉上によく見られる。
チョウセンカマキリ(Tenodera angustipennis)に似るが、本種のほうが大型で前脚の付け根の斑紋の色彩が全体的に淡い黄色である。
本種の♀は体重が重たいため、うまく飛べないし、飛ぼうとすることもほとんどない。
本種は日本最大のカマキリで大変強いが、オオスズメバチVespa mandarinia japonica)には適わず捕食されることも多い。
卵のうの状態で越冬し、春に孵化する。
 
国内に生息するオオカマキリ属(Tenodera)属は以下の3種。
和名/学名 分布
オオカマキリ
Tenodera sinensis
北海道(南部),奥尻島,本州,伊豆諸島,小笠原諸島,佐渡島,淡路島,四国,九州,対馬,屋久島
チョウセンカマキリ
Tenodera angustipennis
本州,伊豆諸島,佐渡島,隠岐,四国,九州,対馬,男女群島,屋久島,奄美群島,沖縄諸島,北大東島,南大東島
マエモンオオカマキリ
Tenodera fasciata
徳之島,沖縄島,宮古島,八重山列島
 
だいぶ寒くなった秋の終わりにベランダに来た本種を捕まえて飼育したことがあるが、既にエサとなる虫も見つからないので、ベーコンを糸で吊るして目の前に動かしてやるとすぐに食べた。部屋に放し飼いにすると、テレビの上からゲーム画面や番組を見ており、ゲームのキャラを追って顔を動かしているのが分かり、エサを探しているだけだというのは分かってはいるのだが、熱中して見入っているようで面白かった。このオオカマキリはその後カーテンに産卵し、12月下旬まで生きていた。
更に2010年1月21日には玄関の外灯付近で本種の♀を確認している。どうやら飛来するフユシャクを待ち構えているようだった。
 
PHOTO


脚の付け根は前方だけやや赤く、ほとんど淡い黄色。
(2010.10.2)

木の葉上にいた♀
林内を探索していると、低木の葉の上でオオカマキリを発見した。
目が良いので、どうしてもカメラ目線になってしまう。
(2005.9.19)

緑色型の♀@
緑色の個体もよく見かける。
写真の背の低い針葉樹には本種の他にコカマキリやチョウセンカマキリも複数見られ、好んで住みかにしているようであった。
(2005.10.15)

緑色型の♀A
低い場所に多く、茂みの葉上によく見られる。
(2005.10.8)

ミツバアケビ上での交尾@
(2009.10.31)

ミツバアケビ上での交尾A
(2009.10.31)

1月下旬に現れた♀
1月に入っても生き残って自宅の外灯に来る蛾を食べていたようだ。
(2010.1.21)


本種は卵の状態で越冬し、翌春一斉に孵化する。
一つの卵のうには100〜200個の卵が入っている。
(2009.10.11)
 
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