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ホウネンタワラチビアメバチ
学名:Charops bicolor

ホウネンタワラチビアメバチ(2006.9.1)
Data
和名 ホウネンタワラチビアメバチ
体長 約12mm
分布 本州,四国,九州
出現期 6〜9月
昆虫
 幼虫はチョウやガの幼虫に寄生する。
解説 チョウやガの幼虫に寄生する小さなアメバチ。
頭部・胸部は黒く、腹部は赤色。
チョウやガの幼虫に寄生し、糸で吊る下げられた繭を作成する。
和名のホウネンは豊年から来ており、本種がイネアオムシと呼ばれるイネの害虫として有名なフタオビコヤガNaranga aenescens)の幼虫に寄生して結果としてイネを守ってくれる益虫である。
 
国内に生息するCharops属は以下の3種。
和名/学名 分布
ホウネンタワラチビアメバチ
Charops bicolor
本州,四国,九州
シワムネホウネンダワラチビアメバチ
Charops striata
本州
キアシチビアメバチ
Charops luteipes
不明
 
8月26日に庭のマルバハギに振り子のようなものが揺れており、糸の根元を見てみるとキチョウEurema hecabe)の幼虫と思われる干からびた幼虫の皮があり、部屋に持ち込み9月1日に羽化したものが本種であった。
マルバハギに吊られた繭は大変よく揺れるため、撮影には非常に苦労した。
羽化した跡は繭の下部に小さな穴が空いているだけだったので、危うく見逃すところだったが朝発見し、羽化した本種を探すと天井に止まっており、出勤時だったために3分ほどしか時間がなかったが、何とかまともな写真を撮ることができた。
 
その後も継続的にマルバハギから本種の繭が確認でき、9月21日の夜には糸でぶら下がっている緑色をした小さいイモムシを見つけ、翌朝には本種の繭になっていた。やはり糸の根元には干からびたようなイモムシがいた。
PHOTO

繭@
まるで振り子のようにぶら下がっている。
このような変わった習性がなければ本種を紹介する機会はなかったであろう。
(2006.8.26)

繭A
(2006.8.26)

繭B
マルバハギにぶら下がっていた。糸の根元にはキチョウの幼虫と思われるスカスカになった皮があった。
マルバハギの枝はよく揺れる上、繭が振り子のように大揺れに揺れるので撮影は大変苦労した。
(2006.8.26)
 
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