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アトボシアオゴミムシ
学名:Chlaenius naeviger

庭にいた個体(2021.8.26)
Data
和名 アトボシアオゴミムシ
体長 14〜15.5mm
分布 北海道,奥尻島,本州,飛島,伊豆諸島(新島),淡路島,隠岐,四国,小豆島,九州,対馬,平戸島,下甑島,屋久島
出現期 5〜11月
昆虫類などの死骸
解説 綺麗な色彩をしたゴミムシ。
上翅は黒褐色で後方に特徴的な1対の黄色い紋がある。前胸背板は緑銅色をしているが点刻があるため光沢は鈍い。
前胸背板の点刻から微細な毛を生やしているが肉眼では確認しにくい。
同属のキボシアオゴミムシと酷似するが、キボシアオゴミムシは前胸背板の色彩がほぼ赤銅色で無毛、黄紋の輪郭が滑らかであるのに対し、本種では前胸背板の色が緑銅色で点刻から微毛を生やし、黄紋の輪郭がジグザグしていることなどで区別できる。
森林内やその周辺に生息し、日中は石や落ち葉の下などに隠れていて、夜間食べ物を探し歩き回る。
 
日本に生息するアオゴミムシ属(Chlaenius)のLissauchenius亜属は以下の5種。
和名/学名 分布
タイワンアトボシアオゴミムシ
Chlaenius bimaculatus lynx
沖縄島,多良間島,石垣島,西表島,与那国島
アトボシアオゴミムシ
Chlaenius naeviger
北海道,奥尻島,本州,飛島,伊豆諸島(新島),淡路島,隠岐,四国,小豆島,九州,対馬,平戸島,下甑島,屋久島
キボシアオゴミムシ
Chlaenius posticalis
北海道,利尻島,奥尻島,本州,伊豆諸島(新島,八丈島),舳倉島,淡路島,隠岐,四国,小豆島,九州,平戸島
ホソキボシアオゴミムシ
Chlaenius rufifemoratus
九州,屋久島,口永良部島,トカラ列島(中之島),奄美大島,沖縄島,石垣島,西表島,与那国島
ムナビロアトボシアオゴミムシ
Chlaenius tetragonoderus
本州,佐渡島,伊豆諸島(新島,三宅島,八丈島,青ヶ島),隠岐,四国,九州,対馬,上甑島,下甑島,屋久島,トカラ列島,奄美大島,沖縄島,伊良部島,石垣島,西表島
 
トップの写真は8月25日の夜、自宅の庭を歩いている本種を採集して撮影したもの。前胸背板に毛がないように見えるが写真を拡大するといちご鼻のように毛穴から細く短い毛が生えているのが確認できた。
4月30日の写真は新潟県の標高200m付近でのライトトラップ中に周辺を歩いていた本種を撮影したもの。
PHOTO

夜間、庭を歩いていた個体@
(2021.8.26)

夜間、庭を歩いていた個体A
(2021.8.26)

夜間、庭を歩いていた個体B
(2021.8.26)

夜間、庭を歩いていた個体C
(2021.8.26)

ライトトラップの周囲を歩いていた個体@
(2018.4.30 新潟県)

ライトトラップの周囲を歩いていた個体A
(2018.4.30 新潟県)

前胸背板の毛
同定ポイントの一つではあるが、ここまで拡大してようやく確認できる。
(2021.8.27)

幼虫
(2006.7.8)
近似種との相違点

本種の前胸背板
幅がやや狭い。
緑銅色で点刻が多く光沢が鈍い。点刻から微毛を生やすが肉眼では確認しづらい。
(2021.8.26)

オオアトボシアオゴミムシの前胸背板
幅が広い。
微毛が生えていて光沢が鈍い。
(2021.6.6)

ムナビロアトボシゴミムシの前胸背板
幅が広い。
無毛で金属光沢が強い。
(2018.8.12 八丈島)
 
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