ホーム > コウチュウ目 > ガムシ科 > ガムシ亜科
 
ガムシ
学名:Hydrophilus acuminatus
Data
和名 ガムシ
体長 33〜40mm
分布 北海道,本州,飛島,伊豆諸島(八丈島),隠岐,四国,九州,対馬,壱岐,上甑島,下甑島,種子島,屋久島,トカラ列島(宝島),奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄島,石垣島,西表島
出現期 4〜10月
水草,枯れ葉,魚類などの死体
 成虫は主に水草をよく食べる草食性の強い雑食性。
♀は繁殖期になると卵を産むため、動物質のエサを好んで食べるようになる。
幼虫は主にモノアラガイを食べる肉食性。
飼育難易度 ★★☆☆☆
 エサが水草や枯れ葉など入手しやすいものが多いので、飼育は簡単である。
しかし、大食漢のため水質が悪化し易いので、こまめな水替えが必要になる。
水面に触角を突き出して呼吸するので、足場がないと溺れてしまうので注意する。
 水面付近の水草などを使って卵のうを作り産卵する。
飼育条件がよければ1〜2週間ごとに産卵を繰り返す。
幼虫飼育はモノアラガイがあれば一番よいが、なければタニシなどの巻貝の殻を割ったものや、刺身などでもよいが、水質悪化に注意が必要。
1齢幼虫から3齢幼虫まで成長し、成熟した3齢幼虫は蛹になるため、陸地に上がって土に潜るので、陸地を再現する必要がある。
解説 ゲンゴロウと並んで、大型になる水生昆虫。
見た目は黒く地味で、ただのコガネムシのように見えるが、水面から触角を突き出し空気を取り入れ、腹面に空気の層を作り水中で長時間活動できる。
腹面の中心に一本の針のようなものがあるため、牙虫(ガムシ)と呼ばれるようになった。この牙は空気をより多く溜める上で表面張力を利用したものではないかと考えている。
エサはよく増える水草(マツモ,オオカナダモ,バリスネリア・スピラリス)などが適しているのと、枯れ葉や柔らかい草も食べるため、飼育する上でエサに困る心配はない。
幼虫は肉食性だが、熱帯魚水槽などでよく繁殖するモノアラガイを主に食べる。
 
国内に生息するガムシ属(Hydrophilus)の基亜属は以下の3種。
和名/学名 分布
ガムシ
Hydrophilus acuminatus
北海道,本州,飛島,伊豆諸島(八丈島),隠岐,四国,九州,対馬,壱岐,上甑島,下甑島,種子島,屋久島,トカラ列島(宝島),奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄島,石垣島,西表島
コガタガムシ
Hydrophilus bilineatus cashmirensis
本州,四国,女木島,九州,種子島,トカラ列島(宝島),奄美大島,加計呂麻島,徳之島,沖永良部島,沖縄島,伊平屋島,伊是名島,阿嘉島,久米島,池間島,石垣島,西表島,与那国島,北大東島,南大東島
エゾガムシ
Hydrochara dauricus
北海道
 
PHOTO

水中の本種
黒い体色をしているが、光の当たり具合により、緑〜赤がかったように見える。

背面
中心に名前の由来でもある針のようなものが確認できる。

呼吸する本種
ときどき水面付近に来て、触角を突き出し背面に溜めてある空気を入れ替えている。

呼吸する本種のアップ
空気の入れ替えは数秒で終わる。

♂のフセツ
♂は前脚フセツ先端のツメが生えている部分が太い。

♀のフセツ
♂に比べて前脚先端部が大変細い。
 
先頭ページへ