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オスグロトモエ
学名:Spirama retorta

♂(2013.8.14)
Data
和名 オスグロトモエ
 別名:アカイロトモエ
開張 62〜68mm
分布 本州,四国,九州,対馬
出現期 4〜9月
樹液や腐った果実
 幼虫はマメ科(ネムノキ,アカシア)の葉を食べる。
解説 黒い巴に似た模様が特徴的な大型のヤガ。
鮮やかさはないが、光っているかのような大きな巴模様といくつもの筋模様が大変美しい。
和名通り、♂は黒っぽく、模様は淡く明瞭でない。
しかし、春型(f.martha)は巴模様が発達せず、色彩も雌雄による違いは見られない。
春型の翅の裏は非常に赤く、昔はアカイロトモエとされていた。
4〜7月には春型が、7〜9月には夏型が出現する。
同属のハグルマトモエと酷似するが、巴模様が本種よりも大きい点で区別できる。開張は一般的に本種のほうが大きいが、55〜75mmまで個体差がある為、判断材料にはならない。
夜行性で、主にクヌギやコナラなどの樹液に集まり、日中は茂みなどで休んでいる。
海外では台湾,朝鮮半島,中国,インド,インドシナ半島,ジャワ島などに分布している。
 
国内に生息するSpirama属は以下の2種。
和名/学名 分布
ハグルマトモエ
Spirama helicina
本州,四国,九州,対馬,屋久島,トカラ列島(中之島),奄美大島,石垣島,西表島
オスグロトモエ
Spirama retorta
本州,四国,九州,対馬
 
トップの写真は8月14日に、近所の林道で飛んでいた♂を見つけ撮影したもの。最初はクロヒカゲかと思いきや止まると本種であることが分かった。夏型だからか比較的小型だった。
後に雑木林内で本種の♂も見ることができた。
更に翌年の6月6日の深夜には本種の春型が自宅の外灯に飛来した。
PHOTO

近所の林道にいた♂
(2013.8.14)


(2006.8.14)

外灯に飛来した夏型♀
(2012.8.12 山梨県)

自宅の外灯に飛来した夏型♀
(2015.7.29)

自宅の外灯に飛来した春型♀@
(2015.5.27)

自宅の外灯に飛来した春型♀A
(2007.6.6)

自宅の外灯に飛来した春型♀B
昔はアカイロトモエと言われて別種扱いされただけあって、裏面は真っ赤。
(2007.6.6)
ハグルマトモエとの相違点

本種の巴型紋はやや小型。
(2012.8.12 山梨県)

ハグルマトモエの巴型紋は大きい。
(2014.7.16)
 
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