ホーム > チョウ目 > シャクガ科 > フユシャク亜科
 
クロテンフユシャク
学名:Inurois membranaria

クロテンフユシャク(2007.2.10)
Data
和名 クロテンフユシャク
開張 22〜31mm
分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
出現期 12月中旬〜3月上旬
食べない
 幼虫はコナラ,クヌギ,クリなどの葉を食べる。
解説 冬に出現するフユシャク。
2本の横線と1対の黒点をしている。
模様はウスバフユシャクInurois fletcheri)とよく似ているが、本種は内横線が鈍角にカーブし、外横線が角ばるのが特徴。更にウスバフユシャクでは外横線の後方が白く縁取られるのに対し、本種は縁取りがない。
 
写真は2月10日に森林に囲まれたお寺の入り口付近の柵に止まっていた本種を撮影したもの。
その後、2月11日の夜に、クヌギやコナラ,サクラのある雑木林を探して見たところ、複数の♂が雑木林内をヒラヒラと飛び交い、木の幹を探すと交尾中のペアも複数見ることができた。♂は木の幹を滑るように飛翔するものも多く、♀を探している♂を多数見ることができた。ウスバフユシャクも見られたが時期的に少なくなっており、本種のほうが多かった。
関連リンク  フユシャクガ
PHOTO

クロテンフユシャク
夜に雑木林付近の外灯に飛翔中の本種を採集したもの。やはり、白っぽく、外横線のカーブも本種の特徴がよく表れている。
(2007.2.11)

交尾@
夜、雑木林を散策したところ、複数の本種の♂が飛び交い、サクラの幹には交尾しているペアも複数見られた。
(2007.2.11)

交尾A
翅を閉じると♀が隠れてしまうが、脚だけ後ろから出ている。
(2007.2.11)

交尾B
交尾中のペアにもう1匹♂が交尾しようとしている。
(2007.2.12)

交尾C
(2007.2.12)

♀@
♀には翅が無い。
(2007.2.11)

♀A
(2007.2.11)

♀B
(2007.2.11)

♀C
(2007.2.11)
ウスバフユシャクとの相違点

クロテンフユシャク
内横線が鈍角。
外横線が前縁付近でカーブを描いている。
色は白っぽく、個体差による違いはほとんどない。
(2007.2.10)

ウスバフユシャク
内横線が直角。
外横線はほとんど直線的。
色は茶色を帯びる褐色のものが多いが、個体差があり、白っぽい個体も見られる。
(2007.1.19)
 
先頭ページへ