エグリヅマエダシャク | |
学名:Odontopera arida arida | |
![]() 自宅の外灯に飛来した♂(2016.4.25) |
Data | |
和名 | エグリヅマエダシャク |
開張 | ♂:36〜49mm ♀:45〜51mm |
分布 | 北海道,本州,伊豆諸島(伊豆大島,三宅島,御蔵島,八丈島),四国,九州,対馬,屋久島,奄美大島,徳之島 |
出現期 | 4〜10月 |
餌 | 樹液,腐った果実 幼虫は広食性で多くの広葉樹や草本の葉を食べる。 |
解説 |
エダシャクの一種。 前翅の地色は黄褐色から茶褐色まで個体差がある。 外横線は淡色で直線。1対の小黒点があり内部は白色。 前翅外縁がえぐられたような形をしていることからエグリヅマ(抉り褄)の和名がある。 触角は枝の短い櫛歯状で♀では更に短くほぼ糸状。 伊豆七島には本種の亜種(Odontopera arida melancholica)がいるが、詳細は不明。 海外では朝鮮半島に分布している。 ♀の写真は2月4日に飼育中の本種を撮影したもの。この個体は1月8日に庭のカクレミノの根元にジグモ(Atypus karschi)の巣と並ぶように止まっていた灰色の大型のシャクトリムシを飼育したもの。 まるでジグモの巣を真似るかのように止まっているので、もしかしたら擬態しているのかもしれない。 採集した幼虫はカクレミノとヤツデの葉と土を入れたミニプラケースに入れるなり、すぐに姿が見えなくなってしまい、まったく葉が食べられていないまま1ヶ月近く経過し、土が乾燥していたので加水しようと蓋を開けたところ、蓋の裏にへばりついていた本種を見つけた。ほとんど失敗したと諦めていたので、本種の姿を見た時は衝撃的であった。20℃を下回らない程度に温度管理している部屋で飼育していたので早く羽化したのだろう。羽化して日が浅いのかまったく飛ばなかった。 冬に外へは逃がせないので、ティティウスシロカブト(Dynastes tityus)のケースに入れて、カブト・クワガタ用ゼリーをエサに飼育してみることにしたら、2月6日の夜にゼリーを舐める姿を見ることができた。これで樹液や腐った果実に来ることはほぼ間違いない。 |
PHOTO | |
![]() ライトトラップに飛来した♂@ (2016.4.23) |
![]() ライトトラップに飛来した♂A (2016.4.23) |
![]() 羽化させた♀@ (2007.2.4) |
![]() 羽化させた♀A (2007.2.4) |
![]() ♀の頭部 (2007.2.4) |
![]() 横から見た♀@ (2007.2.4) |
![]() 横から見た♀A (2007.2.4) |
![]() 上から見た♀ (2007.2.4) |
![]() クワガタ用ゼリーを舐める♀@ (2007.2.6) |
![]() クワガタ用ゼリーを舐める本種A (2007.2.6) |
![]() 幼虫@ カクレミノの根元に止まっている。 (2007.1.8) |
![]() 幼虫A 左はジグモの巣,右は本種の幼虫。どちらも似ている。擬態なのだろうか? (2007.1.8) |