スズムシ累代飼育マニュアル | ||
はじめに | |
虫嫌いの方でも、スズムシを嫌いという方は滅多にいないでしょう。 飼育も簡単で、繁殖も容易ですので、累代飼育で毎年たくさんのスズムシを増やして鈴の音を楽しんでみてください。 スズムシの飼育法でコオロギの仲間も飼育することもできますので、いろいろな虫の声を楽しむこともできます。 このページで紹介している飼育法は、あくまで自分流の部分もあり、参考程度にしてください。 |
スズムシとは | |||
成虫飼育に使用する用品 | |||
飼育ケース | ||
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マット | ||
乾燥しないよう、また多湿になり過ぎないように適度に湿らせておきます。 スズムシ用として市販されているマットは、針葉樹や広葉樹のオガクズが原料のようですので、コバエが発生する原因にもなると思いますので、私の飼育で実績のあるピートモスをお勧めします。 |
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水飲み場 | ||
水飲み場は、小さなタッパー等の浅い入れ物をマットに半分ほど埋めてやり、溺れたりしないように、また乾燥防止にミズゴケを入れてやると飲むだけでなく足場にもなり、より安全です。 ミズゴケには保水力に優れていますので、水やりを忘れたとしても、長期間生きられます。 |
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餌 | ||
人工飼料のような粉末状の餌や鰹節などは、マット上に撒いたりするとすぐにカビが生えて腐りますので、必ず餌用の皿などの上に入れて与えてください。 ナスやキュウリも餌になりますが、マットに付かないように串に刺して与えます。ただし、腐りやすいので小まめに交換する必要があり、飼育が面倒になりますので、人工飼料を与えているのであれば特に与えなくても大丈夫だと思います。 |
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隠れ家 | ||
割れた植木鉢や木製のペン立て等、隠れられるものであれば、何でも構いません。 私は竹製の箸立を使用しています。 |
成虫飼育 | |||
幼虫〜羽化まで | |||
幼虫 | ||
産卵したマットを保湿して管理すると、来年の5〜6月に孵化してきます。 産卵させた♀の数やマットの状態で、産まれて来る幼虫の数は増減しますので、多すぎる分はケースを増やすなどしましょう。多すぎて飼育しきれない場合はそのまま飼育すると数は自然に減っていき、ケースに適した頭数が残ります。 1齢から7齢を経て、成虫となります。 |
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若齢幼虫 体長は3〜4mm程で大変小さい。 |
終齢幼虫 体長は3〜4mm程で大変小さい。 |
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羽化 | ||
羽化したては翅が真っ白で、よく目立ちます。 数日すれば、演奏開始です。 |
飼育上のご注意 | |||
ペットショップで販売されているスズムシは元々、繁殖を重ねて血が濃くなっており、近親交配の為に孵化率が下がる可能性がありますので、交配用に種親を購入するのが最も安全であると言えます。 |
最後に | |||
秋の昆虫の代表として、スズムシの飼育をご紹介致しました。 同じ飼育で、コオロギの飼育も可能です。コオロギも種類によって乾燥〜多湿まで性質が異なりますので、この点だけを考慮してやればたくさん繁殖させることができます。特に肉食性の生き物を飼育する時に、餌用としてコオロギを使用される場合、コオロギの繁殖ノウハウを知っていればコストを抑えることもできます。 スズムシのみならず、好みの声で鳴く虫の飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょう? |
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