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ヘラクレスオオカブトムシの飼育マニュアル |
ご要望も多かったこともあり、夏休みに急遽作成したものですが、 その後「KabuKabu」に寄せられた飼育相談などを参考に更に更新しています。 これからも分かったことがあれば随時更新していきたいと思います。 |
ヘラクレスオオカブトとは |
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ヘラクレスオオカブトとは体長が最大170mmを超える世界最大となるカブトムシです。 南米・中米・カリブ海の小アンチル諸島に13亜種棲息しているが、特にグアドループ島に棲息する原名亜種のヘラクレス・ヘラクレスは胸角が最も太くなり大変人気がある。 同じ亜種でも前翅の模様や色、角の太さなど個体差が多く、成虫でも1年近く生きる上、コーカサスオオカブトなどによく見られるようなフセツ欠けなども起こりにくく、観賞用としても長く楽しめるので、ペットとしても最適なカブトムシだと言えるでしょう。 最近では、珍しい亜種(トリニダデンシス・レイディ・モリシマイ等)が入荷するようになってきており、まだまだ高価で手が届くような値段ではありませんが、今後ブリード物が出回ってくるのも時間の問題でしょう。 飼育も決して難しくなく温度管理さえできれば誰にでも飼育することができるので、初心者の方も是非チャレンジしてもらいたいです。 |
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ヘラクレスオオカブトの入手 | ||||||||||
ヘラクレスオオカブトは亜種にもよりますが、比較的高価なカブトムシです。 飼いたい亜種がとても手が届かない値段だったら、成虫より安価な1・2齢幼虫を複数購入するか、3齢幼虫のペアで購入するとよいでしょう。 | ||||||||||
幼虫の場合、雌雄の羽化がズレることが多いので、累代飼育を目指す場合は時期を変えて購入するか、成虫にして羽化時期の近い成虫を単品で購入してペアにしてもいいです。 幼虫の場合、個体差レベルでどんなカブトになるのか分かりませんので、ネットで購入される場合など販売HPに種親に関する情報や画像などがあることもありますし、無い場合でも入手元くらいは教えてくれるショップで購入されることをお勧めします。 ショップから直接購入する場合は幼虫を目で確認して奇形だったり弱っていないか確認してください。 カブトムシでは左右不対称の奇形を見ることが多くありました。 稀に高価な亜種と偽ってリッキーの幼虫などを販売して長い間大切に飼育したあげく、羽化したリッキーを見て落胆したといった声も聞かれます。信頼と実績のある店・個人からの購入を強くお勧めします。 ・成虫購入の場合 成虫を購入する場合、天然物かブリード物かに分かれます。天然物のほうが高価で、♀の当たりハズレ(産卵しないもの)もあり、いつ死ぬか分からないというリスクもありますので、初心者の方には羽化時期の明確なブリード物をお勧めします。 ただ、新成虫は羽化後、後食をしていない段階で触ったりショックを与えたりすると突然死が起きる場合もあり、取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。 成虫の場合、小さければ小さいほど安く、大きいほど高価になります。個体差もありますので、予算と自分の好みに合ったヘラクレスを探しましょう。 |
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成虫飼育 | ||||||||||
成虫を入手したら、まず♂♀別々に飼育してください。 天然物なら♀はすぐに産卵用にセットしたケースに入れます。 単独飼育が基本ですが、ペアで一緒に飼育しても♀殺しはほとんどなさそうです。しかし、交尾する回数が大幅に増えますので早く死んでしまいます。 大変な食欲ですので、その分排泄する量も多く、マットの湿度が高くなって腐ってしまうこともあります。 マットの湿度が高すぎると衛生的に悪いだけでなく、フセツが取れやすくなりますので、注意が必要です。 ですから、セット時のマットは乾燥気味のほうが長持ちして衛生的にもよいでしょう。使用するマットは発酵済み、未発酵問いません。 ・飼育ケース 飼育用のケースは110mm以上の大きめの♂は大プラケースをお勧めします。中プラケースでもよいのですが、窮屈でストレスになる危険があると思います。♀は中プラケース程度の大きさで充分です。 ・飼育温度 18℃から30℃以内。ただし、繁殖させる場合は23〜28℃くらいがよい。 ・後食(成虫がエサを食べること) まだ、後食していない個体なら、後食までマットの中で休眠しますので、そっとしておきましょう。だいたい羽化から2ヶ月ほどで後食するようになりますので、マットに潜っていた成虫がマット上に出てきていたら市販のクワガタ・カブトムシ用のゼリーをセットします。 ♂♀共相当な食欲ですので、エサ切れには注意してください。特に♂はゼリーの入っているカップの中までは角があるので食べることができないので、大きめのゼリーを与えるとよいでしょう。 1個でも多くの産卵数を望まれる場合は、バナナが最適なようです。しかし、腐敗が大変早いので、毎日取り替える必要があります。面倒な場合は産卵促進用のゼリーが販売されています。 ♂は後食開始後1ヶ月近くもすればペアリング可能になりますが、♀は後食開始後1ヶ月半から2ヶ月は成熟を待ったほうがよいみたいです。未成熟のまま交尾されると死亡の原因にもなります。 |
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ペアリング | ||||||||||
充分♀が成熟したら、ペアリングさせます。 通常、♀の上に♂を乗せれば簡単に交尾します。しかし、♀が拒絶する或いは♂が交尾しようとしないなどで、交尾になかなか至らない場合はあせらずもう1週間待ちましょう。 交尾を始めたらだいたい1時間前後、時には2時間以上になることもあります。長すぎて取ろうとしてもなかなか取れないので、自然に終わるのを待ったほうが無難なようです。 期間が長くなると無性卵が増えるようなので、ペアリング後1ヶ月以上したら、再度交尾させるとよいみたいです。 ※交尾を頻繁にすると体力を消耗して寿命が早まりますので、注意してください。特に長時間の交尾で体力を使い果たし絶命してしまうこともあります。 |
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産卵 |
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ペアリングが済んだら、♀を産卵用ケースに入れます。 ・産卵用ケース 産卵用ケースは特大プラケースなど、できるだけ大きいものを使ってください。 ・産卵用マット マットは市販されているカブトムシの幼虫飼育用のマットがよいのですが、高価なものが多いので、クワガタ飼育などに使ってチョコレート色或いは焦げ茶色になったような古いマットでも代用できます。 ♀はマットを固めてその中に1個ずつ産み付けますので、できるだけ粒子の細かく握ってみて塊りになりやすいマットがベストです。 ※マットを強く握ってもすぐに崩れてしまうほど目が粗いマットにはあまり産卵してくれません。 ・セット ケース半分はできるだけ固めにマットを詰めてください。後は軽く詰めてだいたいケースの8分目くらいマットを入れます。マット上には♀の転倒防止に落ち葉や止まり木など入れてあげます。 |
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セットしたら、エサ切れに注意しながら1ヶ月くらい待ちましょう。 1ヶ月くらいしたら、産卵用ケースをもう一つ用意して♀を移動させます。 すぐに採卵してセットしなおし、同じケースで再度産卵させてもよいのですが、産卵したばかりの卵をすぐに掘り出してしまうと、死亡率が非常に高くなりますので、♀を取り出して2週間ほど待ったほうが無難です。 ※1ヶ月以上産卵させると♀が既に産んだ卵を潰してしまう恐れがあります。 |
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採卵 |
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1ヶ月ほど産卵させ、♀を取り出して2週間ほど経ったら採卵しましょう。 大きな容器に産卵用ケースを逆さにしてマットをひっくり返します。衝撃はあまり卵に良くないので、乱暴にしないようできるだけ丁寧に行います。 産卵している場合、ケース下部のマットがカチカチに固められていると思います。丁寧にマットの塊りを解してみると真っ白な卵が出てくるはずです。 得られた卵が細長くて黄色い場合は死んでいる可能性が高いです。 ※産卵していない場合は、♀の成熟が足りないか交尾が失敗していた可能性も考えられますので、再度交尾させてください。 |
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人工孵化 | ||||||||||
採れた卵はプリンカップなどを使って人工孵化させます。 プリンカップにカブトムシ専用のマットを詰め、箸などでカップの底まで縦に卵より一回り大きい穴をあけます。 そして卵を穴の底まで落としてやり、穴を塞ぎます。 観察できるように側面にあけるとよいでしょう。 だいたい産卵から1ヶ月ほどで孵化してきます。 |
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1・2齢幼虫の飼育 | ||||||||||
孵化した1齢幼虫は、適当な容器に1頭ずつ単独飼育をします。 複数飼育も可能ですが加齢の脱皮時、他の幼虫に傷つけられて死亡する可能性があります。 ※脱皮直後の幼虫は柔らかく身動きができないので、簡単に傷つけられてしまいます。 |
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・飼育容器 飼育容器は500mL程度のブロー容器がよいと思います。 少しでも大型をという場合は2Lブロー容器などで最初からゆったりと飼育させることで、更に大型が狙えるかもしれません。しかし、その場合マット交換が少なくて済みますが、先にマットが劣化して長期間悪い状態で飼育してしまう危険もあり、一長一短かもしれません。 蓋に通気穴を空けますが、コバエ(クロバネキノコバエの一種)が侵入できないように小さな穴を無数にあけるとよいでしょう。 ・マット 幼虫用マットは市販のカブト専用マットか焦げ茶色になったようなクワガタ幼虫などの飼育に使った古いマット、腐葉土など。 埋め込みマットにフスマなどの添加剤を混ぜて発酵させてカブト用マットを作ることも可能ですが、3ヶ月以上も掛かってしまいます。 マットはケースに軽く詰める程度でよいでしょう。 ・マット交換 マット交換はマットの劣化や縮み具合によって判断してください。線虫や線虫によく似たコバエ(クチキバエの一種)の幼虫が見えたら即マット交換をしたほうがよいでしょう。 飼育開始後、2ヶ月もすれば2齢幼虫になります。 ※もっとも飼育温度によって大幅に成長は変動しますので、参考までにしてください。 2齢幼虫になったら、500mLブロー容器など小さめの容器で飼育されていた場合は2Lブロー容器など大きめの容器に移して大型を狙いましょう。 ・飼育温度 どちらかというと26℃前後の高温寄りの飼育がよいみたいです。 ※無論、冬場までわざと高温に保つ必要はありません。 20℃前後の低温では期間がいたずらに長引きマットを消耗する割りに特に大型になるといったこともなさそうです。 ただ、高温すぎると成熟を早めてしまい、小型個体が羽化してしまう危険がありますので、ご注意ください。 |
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幼虫用マットの作成 |
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幼虫用マットは市販のマットで飼育できますが、コストが掛かるので安価な埋め込みマットから幼虫用マットを作ることもできます。 私自身まだ、経験が浅いので手探り状態ですが、簡単にご説明いたしましょう。 ■1.特大プラケースなどに埋め込みマットを8分目くらい入れる。 ■2.フスマなどの添加剤を好みの分量で入れる。 ※私の場合は量っていないが、特大プラケースの場合だいたい300gくらいだと思う。 ■3.よくかき混ぜ均等に混ぜる。 ■4.強く握って水がぎりぎり滴らない程度に加水する。 ■5.保湿シートなどを挟み蓋をする。 ※コバエに侵入されないように注意してください。侵入されてしまうと、せっかくのマットが劣化して台無しになってしまいます。 ■6.1ヶ月ごとに時々混ぜて乾燥していたら加水する。 ■7.3ヶ月以上して焦げ茶色になれば完成。 ※半年以上待てば更によい幼虫用マットになります。 注意:フスマはコナダニが発生する場合があるので、保管に気を付けよく確認します。 |
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3齢幼虫の飼育 | ||||||||||
3齢幼虫になったら、雌雄を判別します。 ♂の場合大型を目指すならできれば大プラケースで単独飼育をします。 しかし、中プラケースでもちゃんとマット交換をすれば大型作出も充分可能です。 3齢幼虫の場合、衣装ケースや特大プラケースなどで複数飼育も可能ですが、過密にならないように注意してください。 ♀の場合は大型を目指すことはないと思いますので、まとめ飼いで特に問題ないと思います。 3齢幼虫に加齢直後はまだ20g前後しかありませんが、3ヶ月ほどで100gオーバーしてきます。 とにかく3齢幼虫初期から大きくなる時期にはよいマットを常に与えるようにして成長を妨げないようにしましょう。 白かった幼虫が黄色っぽくなってくると成熟期に入り、体重は上がりにくくなりますが、しっかりよいマットを与えて体重を下げないように心がけましょう。 |
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カブトムシの雌雄判別法 |
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害虫 | ||||||||||
幼虫を飼育しているとコバエ(クチキバエの一種)が大発生したり、マットに線虫などの生物が大発生することがあります。 コバエが侵入されないように保湿シートなどを蓋に挟むなどの対策は必要ですが、特にマットの栄養化が高いと幼虫の大型化は期待できる反面線虫などの生物が大量発生してしまう危険性も含んでいます。 ちなみに私は山で採ってきた腐葉土を主体としてカブト専用マットを混ぜたものをよく使っていますが、幼虫が食べ尽くすまで劣化せずに大変長持ちしてくれます。恐らく線虫などの生物はいるのでしょうが、栄養価が少ないことと多数のバクテリアが共存して常に安定した状態が保たれているものと思います。 ・コバエ(クチキバエの一種) 特にコバエの幼虫が発生したら、早めにマット交換をしてください。数週間後にはケース内におびただしい数のコバエが飛び交ってしまいます。長く放置するとマットが泥状に劣化して、最悪幼虫が死んでしまいます。 ・線虫 線虫も有害です。大発生してそのままにしておくと、マットが泥上になりマットはナメクジが歩いたようにギトギトになって動物が死んだような悪臭を放つこともあります。 ・ミミズ ミミズも同様にマットを劣化させますが、ミミズの場合マットが真っ黒に土化させてしまいます。 栄養価が著しく無くなりますので、マット交換する必要があります。 ミミズで厄介なのが、ミミズが発生したケースの幼虫を清潔なケースとマットを使って交換しても、その幼虫のケースだけ再度ミミズが発生することです。他の発生していない幼虫とまったく同じ環境でも発生するのです。 これは、ミミズの卵をヘラクレスの幼虫がマットごと食べてしまっていて、そのまま糞となって出て糞からまたミミズが発生していると考えられます。 このことはミミズに限らず線虫などにも起こるのかもしれませんが、私の経験からだとミミズがいつも同じ結果になっています。 大量に繁殖しすぎると蛹室が破壊され羽化不全の原因にもなりますので、注意してください。 ※ココでは有害ですが、自然界においてはミミズは畑を耕しいろいろなものを分解してよい土にしてくれるので、非常に有益な生物と言えるでしょう。 ・コナダニ 次にコナダニですが、幼虫にピンク色の小さい点のようなものが、びっしり付くことがあります。 これは私の経験の限りでは特に害はありませんでした。 まるで幼虫にへばり付いて体液を吸っているかのように見えますが、実は卵のようで添加剤として使うフスマを入れたタッパーの蓋の淵に既にビッシリ張り付いていたこともあります。 このことからもお分かりいただけるように、卵自体は溝などに産み付けるだけのようで、実際はフスマなどの栄養価の高いものを食べているようです。 このダニを取りたければできるだけ無添加のマットで幼虫を飼育します。すると数ヶ月は掛かりますが、綺麗にいなくなりました。 しかし、ダニの付いた特大幼虫も気にせず飼育していますが、まったく影響はなくどんどん大きくなっています。 ただし、マットは少なからず栄養は取られているかもしれません。 その他、マットからキノコも生えることがありますが、マットから著しく栄養を奪ってスカスカにしてしまいますので、見つけ次第抜いてください。 |
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蛹化 | ||||||||||
幼虫が黄色くなり成熟すると、蛹室を造りだし蛹になります。 ♂の場合、マットがスカスカな状態だと上手く蛹室が造れずに体高の低い胸角になりやすくなりますので、マットは固めに詰めておきます。 ※コーカサスオオカブトなどと違い、蛹室を造るところを探したりして暴れたりせず、すんなりと蛹室を造り始めますので大変楽です。 蛹室を造り、蛹になるとケース底面か側面の一部に蛹が見えることがありますので、注意して観察してください。オレンジ色のものが見えたらそれが蛹です。 見えない場合でも、蛹室は幼虫の糞で蛹室の壁を作成しますので、オレンジ色に変色したマットが確認できたらそれが蛹室です。その蛹室を確認してから3ヶ月待てば羽化しているはずです。 成虫になった頃を見計らって掘り出してみましょう。 取り出して蛹を見てみたいといった場合は蛹室の上部だけを壊し、露天掘りの状態で羽化させることも可能です。その場合、私のように天然の腐葉土など雑虫のいるマットではおこなわないようにしてください。雑虫に蛹が食べられてしまう可能性があります。 黒土などで人工蛹室を造って羽化させることも可能です。♂の場合、少し斜めに蛹室を造り、蛹室の壁に沿って胸角を伸ばして綺麗な曲線を作りますので、蛹室が斜めになっていないと胸角が綺麗に伸ばせず曲がってしまいます。 前蛹を人工蛹室で蛹化させる場合は、蛹室の壁のラインをうまく再現させてください。 ※マット交換時に、蛹室と共に皮膚がシワシワの幼虫が出てきてしまったら、もう前蛹ですのでもう一度蛹室を造ってはくれません。 人工蛹室を造ってあげてください。 蛹の期間は約2ヶ月です。 |
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ヘラクレスオオカブトの蛹化シーン |
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羽化 |
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蛹化して2ヶ月ほどで羽化します。 羽化後も体が固まるまでそっとしておきましょう。 人工蛹室の場合、羽化後2週間くらいしたら中プラケースなどに移し、マットに埋めて休眠させてあげましょう。 後食を開始するまでは、あまりいじらないでください。固まっていてもまだ体内は未熟ですので、ショックなどで突然死が起こる恐れがあります。 羽化後2ヶ月ほどで後食を開始します。 |
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ヘラクレスオオカブトの羽化シーン |
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雌雄の羽化ズレの問題 |
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亜種や飼育温度にもよりますが、同じ時期に採れた幼虫は普通に飼育すると♀が1年で羽化、♂は1年半かそれ以上掛かってしまい、ペアリングが難しくなってしまいます。 そこで♂と♀とで飼育法を変えて羽化ズレ対策をするとよいと思います。 ■羽化ズレを防ぐ方法 ・♂はできるだけ栄養価の高いマット(市販の専用マットなど)を食べさせて27℃くらいの高温寄りの適温でどんどん成長させ1年少々で羽化させる。 ・♀は栄養価の低いマット(無添加の古くなった埋め込みマットなど)を食べさせマット交換もできるだけ少なくして、飼育温度も低くしたりして、できるだけ成長を遅らせる。 ※部屋の高い所と低い所でもかなり温度差がありますので、うまく利用しましょう。高ければ温度も高くなります。 ただし、私のところでは、このような方法を意図しなかったにも関わらずヘラヘラ・リッキー共に同腹の兄弟が最短2ヶ月くらいのズレで済んでいるので、案外一般に言われているほど、難しくないのかもしれません。 しかし、ヘラヘラは質の悪いマットで長期に飼育した為か産卵数が極端に少なかったです。 あまりに環境の悪い状態で飼育すると生殖障害が起きるのかもしれません。 |
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リッキーの場合は温度は全く同じでしたが、♂はとにかく良いマットで単独飼育、マットは最適な状態を常に維持し、♀は大プラケースで3,4頭で飼育、使用済みマットを中心に与えマット交換もできるだけ控えました。 一般的には♂♀一緒にまとめ飼いすると羽化ズレを防ぐ効果があると言われていますが、単独飼育で大型狙いしても充分累代飼育も狙えると思います。 |
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最後に | ||||||||||
簡単に自分流の飼育法を述べさせてもらいました。 現在飼育はしておりませんがいつかまた飼育したいと思っています。 |