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グラントシロカブト Dynastes granti 産地:USA アリゾナ州 〜第2部〜 |
新成虫の♂76mm
新成虫の飼育 |
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2003年4月25日 2匹目の♂76mmも後食を開始。やはり羽化から約1ヶ月である。 4月26日 ♀を取り出してみると1匹完全に白くなったものがいた。後食は間近と思われる。 撮影のため、昨日後食を開始した♂を♀に近づけると♂はすぐに興味を示し交尾しそうになったので、♀から引き離した。ペアリングは♀が後食を開始してから1〜2週間待ってからおこなおうと思う。 |
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♀後食開始 |
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5月4日 4月4日に羽化していた♀がマット上に出ていた。まだじっとしている。 5月5日 ♀が後食を開始した。グラントシロカブトの場合は後食開始後、ペアリングは3週間待ったほうがよいようだ。 ※以下この♀を♀aとする 5月12日 2匹目の♀も後食を開始した。 ※以下この♀を♀bとする 5月14日 3匹目の♀も後食を開始した。 ※以下この♀を♀cとする |
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♂72mmとのお別れ | |||
5月10日 2月12日に羽化した♂72mmはペアリングには少し羽化ズレが大きいので、安く販売した。 お買い上げいただいたローランさんはとても多くのカブトムシやハナムグリを飼育しておられて相互リンクすることになった。 ローランさんのHP「INSECT ローラン」にもお買い上げいただいたグラントの写真が載っていて感激した。 |
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♀54mmとのお別れ | |||
5月17日 ♂1匹に♀4匹ではペアリングはきつそうなので、一番羽化が遅かった♀54mm(4月17日羽化)を販売した。 ちなみに1日で売れた。 お買い上げいただいたNさんは4月に羽化した♂とブリードするそうである。検討を祈る! こちらは♂1匹・♀3匹で繁殖させようと思う。 |
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♀aの交尾 |
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5月24日 最初に羽化した♀aがそろそろ後食を開始して3週間になるので、ペアリングさせることにした。 ♀がゼリーを夢中になって食べているので、♂はマットに潜っていたが掘り起こし♀の上に乗せてみた。するとすぐに交尾成立、1時間近く交尾していた。 |
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産卵用ケースセット |
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産卵用ケースは多く産卵させるために特大プラケースでセットすることにした。マットはリッキーの産卵用に何度も使い回して使ったマットを天日干ししたものを主体に埋め込みマットと極僅かにカブト専用マットも混ぜ、安価に作成してみた。マット上には落ち葉も敷いた。ケース下部5cmは固く詰めた。 たくさんの産卵に期待! |
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卵確認 | |||
5月26日 産卵ケースの底を見てみるとなんとセット2日目にして卵が4個確認できた。実際はもっと産んでいるはずなので、かなり調子がいい。このままこの特大プラケースで最後まで産卵させようと思う。 |
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♀bの交尾 | |||
5月31日 ♀bと交尾させてみた。♂は1回目より反応は鈍かったが、交尾成功、30分で終了した。この♀も同じように特大プラケースにセットした。 |
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♀Cの交尾 | |||
6月8日 ♀cと交尾させてみた。簡単に交尾成立、30分以上交尾していた。1時間以上して交尾が終わっていたので、同様の産卵用セットで特大プラケースにセットした。 |
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産卵ケースの交換 | |||
6月14日 5月24日にセットした産卵用ケースがマットが♀aによって6分目以下に固められていたので、新しく同じセットで産卵用ケースを用意した。最初のケースは数週間たってから採卵することにした。産卵直後の卵はデリケートだからである。 |
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採卵 |
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6月28日 そろそろ採卵してみることにした。マットをひっくり返すとマット下部の固められたマットの中から卵が39個採れた。ヘラクレスと同様に1個ずつ丁寧に塊りの中の小さな空間に産み付けられていたが、中には♀によってかマットの圧力で平べったくなってしまった卵もあった。 中には腐っていた卵もあるので40個以上は産卵しているようだ。産卵期間は21日間で、40個だと毎日約2個産んでいることになる。 得られた39個の卵は、プリンカップに移し人工孵化させることにした。とにかくグラントシロカブトは孵化まで3ヶ月以上かかるそうなので、清潔なマットで管理する必要があると思う。 |
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♀a・b2度目の交尾 | |||
6月28日 カブトムシは数回交尾をさせたほうがよいという意見もあるので、特に交尾している時間が短かった♀bをもう一度交尾させることにした。 ゼリーのカップに頭を突っ込んでいる♀に♂を乗せるとすぐに交尾を始めた。今度は1時間位交尾した。 7月8日 ♀aにも交尾をさせてみた。前回の交尾が5月24日なので、1ヶ月以上させていなかった。孵化率には影響があるのか観察してみたい。 |
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♀bの採卵 | |||
7月19日 ♀bの採卵をすることにした。しかし、1個も卵が採れなかった。♀b交尾は♂の反応が鈍く交尾時間も30分足らずと短かったので、不安ではあった。しかし、2匹目は2回目の交尾は上手くいったようなので、2ケース目に期待したい。 |
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孵化 |
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7月21日 腐っている卵などないかとプリンカップを眺めていたらなんと1齢幼虫を発見!!最初に産卵した卵だとしても2ヶ月で、まだ3ヶ月以上経っていない。 よく見ると2頭孵化していた。1頭は孵化直後、もう1頭は孵化後3日以内のようだ。 クワ本にも稀に1ヶ月で孵化することがあるそうで、例外を作ることは厳しい自然界で生き残る知恵なのだろう。 他の卵も1個も腐ることなくほとんど大丈夫そうだ。 また卵をセットしなおすのは面倒だが来週にも1齢幼虫を取り出したい。 |
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幼虫飼育開始 |
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7月26日 プリンカップで孵化していた1齢幼虫を取り出すことにした。 マットを出してみると5頭も孵化していた。残りの卵はまたセットしなおした。 5頭の幼虫は1頭ずつ500mLブロー容器で飼育することにした。 マットは良質なカブト専用マットのみを使用した。 |
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♀c2度目の交尾 | |||
7月26日 ♀cは交尾して1ヶ月以上たっているので、また交尾させることにした。 ♂を乗せると簡単に交尾したが、2時間以上経っても一向にやめない。取り外そうとしてもまったく取れない。 諦めてほっておいたが、4時間以上してもまだ交尾している。今度もまったく取れない。交尾したまま、次の産卵用特大プラケースに移動させた。 結局交尾は、6時間以上してやっと終わった。異常に長かった。 引き離そうとしたがとても離れなかった。 |
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♀cの採卵 | |||
交尾が一向に終わらないので、その間に♀cの採卵をすることにした。 2匹目がまったく採卵できなかったので、少し心配だったが、なんと52個も得られた。 ほとんどが丸く成長しているので、まず有精卵と考えて間違いない。 プリンカップ大3個にセット、孵化間近と思われる3個はすぐに取り出せるように別のプリンカップにセットした。 このままいくと100頭以上の幼虫が得られそうだ。 |
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交尾による♀c死亡 | |||
7月27日 昨日、6時間以上交尾した♀cが死亡していた。やはり長すぎる交尾がよくなかったのだろう。 ♂も見てみたら、死亡していた。体力を使い果たしてしまったようだ。 |
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♀a2度目の採卵 | |||
8月3日 ♀aの2度目の採卵をすることにした。 本当なら♀を取り出してから2週間ほど待つべきだが、面倒なので♀aを3つ目の産卵用ケースに移してすぐに2つ目の産卵用ケースを採卵することにした。 前回1ケース目では39個採れたが、今回は23個採れた。だが、これ以外に腐ってしまっている卵が結構見られた。実際の産卵数は前回と同様のようだ。無性卵が腐ったのだろうか? 採れた卵は同じようにプリンカップにセットした。 |
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♀b死亡 | |||
8月13日 ♀bが死んでいた。 前回採卵できなかった♀なので今度は産んでいればいいのだが・・・。 採卵は2週間後にする予定。 |
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♀a卵の孵化 | |||
8月16日 プリンカップを見てみると2頭ほど孵化した幼虫が見られたので、取り出してみた。 結局幼虫3頭と卵24個だった。 前回39個中5頭孵化しているので、孵化率もまずまずのようだ。 3頭も同様に500mLブロー容器に1頭ずつセットした。 8月17日 また5頭孵化していた。他に♀cの卵も1個孵化していた。 8月23日 ♀aのプリンカップのうち1個を開けてみると1齢幼虫4頭出てきた。 同様に500mLブロー容器にセットした。これで飼育中の幼虫は12頭になった。 |
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2齢幼虫 | |||
8月18日 最初に孵化した5頭は既に2齢幼虫になっていた。ブロー容器底面より元気な姿が観察できた。 |
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♀b採卵せず | |||
8月23日 既に死んでいた♀bの産卵用ケースの採卵をおこなった。 結果はマットをまったく固めた形跡がなく、1個も採れなかった。 この♀だけ交尾したにも関わらずなぜ産まなかったのだろうか? |
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人工孵化 | |||
卵をセットしたプリンカップを開けてみることにした。 結果は♀a,c合わせて23頭しか出てこなかった。卵はまだ4個あった。 採卵をもっと遅らせたほうがよかったのかもしれないが、採卵時すでに腐っていた卵も多く、原因は他にあるのかもしれない。 ♀aも既に死んでいて産卵もしていなかった。 採れた幼虫は種親♀cの幼虫7頭のみ2Lブロー容器に単独でセットして飼育することにした。 残りは販売することにした。 10月4日 諦めていた卵が1個孵化していた。あと1個卵が腐らずにあるが、孵化してくれるかあまり期待できない。 しかし、これで自分で飼育している幼虫が合計20頭になった。 |
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マット交換(1回目) | |||
7月26日にセットした幼虫5頭をマット交換した。 かなり大きな2齢幼虫になっていたので、2Lブロー容器で単独飼育することにした。 マットは市販のカブト専用マットと自家製カブトマットを混ぜたものを使用した。 10月25日 500mLブロー容器で飼育していた♀aの幼虫7頭もマット交換し2Lブロー容器に移した。 恐らくすべて3齢幼虫のようだ。 マットは自家製小麦粉マットと市販のカブト専用マットを混ぜたものを使用した。 |
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マット交換(2回目) | ![]() ♂も♀も体重に大差もなく、雌雄判別はかなり難しかった。 ♂は最大で32gで、残りは♂♀ともにほとんど20g前半で、1頭18gだった。 (2003.12.20) |
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12月20日 オキシなども加わって2Lブロー容器が山積み状態になってしまったので、そろそろケース交換することにした。 ♀aの幼虫は全部で12頭いるので、もう一度雌雄判別することにした。 かなりシビアな判断だったが、♂の窪みはほとんどないが褐色になっていたので、それは♂と判断して間違いはないと思う。 ♀は褐色も窪みもないものを選んでみると♂5頭・♀7頭となった。 体重は最大で32g、残りはほとんど20g前半、♀1頭だけ18gだった。 大型を目指したいので、♂4頭は2頭ずつ一緒に大プラケースで飼育、♀4頭は一緒に大プラケースで飼育することにした。 マットは市販のカブト専用マットに天然腐葉土を半々に混ぜたものを使用した。 残り3ペアは販売に出すことにした。 |
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マット交換(3回目) | |||
2004年4月18日 そろそろ大プラケースの2頭のマット交換をすることにした。 体重は38g、28gだった。少し大きくなった程度である。 2Lブロー容器にセットしたまま忘れてしまっていたグラントの♂3齢幼虫(18g)が1頭いたので、その幼虫も一緒に飼育することにした。 マットは市販のマットのみを使用した。 4月24日 ♀幼虫のマット交換をすることにした。 体重は30g、29,26,22gだった。 市販のマットを使用した。 |
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♀の羽化 | ![]() てっきりまだ幼虫かと思っていたが、既に羽化していた。 とても白くて黒点の少ない綺麗な♀が羽化してくれていた。 (2004.7.11) |
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7月10日 オオカブト達の幼虫のマットがだいぶ縮んできてそろそろマット交換しようかと眺めていたところなんとグラントシロカブトの♀がマット上に出てきていた。 成虫になっているなどとは思いもしなかったのだが、考えてみれば幼虫飼育から1年になるので♀は蛹か成虫になっている時期なのだろう。 他の♀も取り出してみようと少し掘ったら蛹室内の前蛹間近の幼虫が出てきてしまったので、掘るのを中止した。 羽化した♀はまだ黒い部分が多く見られたが、ケースを開けると少しずつ白くなっていった。 7月11日 羽化した♀の体長は49mmだった。完全に白くなるまで待ってみると黒点が少なく真っ白で大変綺麗な♀になった。どうやら2週間少々前に羽化したようだ。 ♂のケースを見る限りまだすべて♂なので、完全に羽化ズレになってしまったようだ。 ♂単品が手に入らなかったら手放すしかないだろう。 7月25日 ♂を探すのは面倒なので販売することにした。 |
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♂蛹化 | ![]() よいマットで飼育したわけではないが、かなり立派な♂になってくれた。 (2004.10.17) |
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10月1日 結局、あれから♂だと思って大プラケースで2頭飼育していた3齢幼虫は1匹が♀として羽化してしまい、今日もう1匹が蛹化した。 少し斜めの蛹室でも♂だと分かったが、ケース側面から立派な胸角も確認できた。 10月17日 蛹化した♂を掘り出してみることにした。 マット上には巨大なキノコがたくさん生えてしまい、かなりマットは劣化してしまっていた。 出てきた蛹は胸角もそこそこ長く立派な個体だった。羽化が楽しみである。 他に飼育している幼虫達はマットが劣化してしまったのか?未だに蛹室を作る気配がない。 |
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♂羽化 | ![]() さすがにカブクワ飼育も飽きてきたが、グラントはいつ見てもイイ!。 (2004.12.12) |
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12月12日 ♂が蛹化して1ヶ月ほどで羽化し、数日前から活動を開始していたので、大プラケースに♀2匹と一緒に飼育することにした。 ♂は黒点がほとんど無く、非常に綺麗だったので、ブリードを続けていきたい。♀2匹はすごい食欲で、後食を開始して2ヶ月くらいにはなっているので、成熟は十分だが、マットの質はあまり良くないのが心配ではある。 今回は飼育の手間を省く為、♂♀一緒の飼育なので、成功するかどうか観察していきたい。 |
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産卵 | |||
12月29日 地バチの幼虫が混じっているなどあまりよくないマットを使用していたのだが、ケース底面を見ると卵が2個も見えた。 マット内に結構産んでいる可能性があり、予想外のことだが産卵数が期待できそうだ。 |
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奇形誕生 | ![]() なんと前胸背板が2つに分裂している。 左右対称であることからも、遺伝子の突然変異で起こった先天的な奇形であることが分かる。 (2005.1.9) |
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2005年1月1日 新成虫を掘り出したところ、なんと前胸背板が左右に分裂している大変珍しい奇形個体の♀がでてきました。 今後はこの奇形個体に力を入れて飼育していきたいと思います。 飼育記第三部をご覧ください。 |