ホーム > カメムシ目 > セミ科 > セミ亜科
 
エゾゼミ
学名:Tibicen japonicus

♂(2016.8.8 山梨県)
Data
和名 エゾゼミ
体長 65〜68mm  ※翅の先まで
分布 北海道,焼尻島,奥尻島,本州,佐渡島,隠岐,四国,九州
出現期 7〜8月
主にマツ科(アカマツ),ヒノキ科(スギ,ヒノキ)などの針葉樹の木の汁
 幼虫は地中から木の根の汁を吸う。
解説 山地に生息するセミの一種。
体色は黒色で胸部背面に特徴的な淡黄色の斑紋がある。
本種は本州では標高500mから1,000mまでの山地に生息し、主に針葉樹林に生息している。
樹木の比較的高い位置に止まり、ギーーと鳴く。
同属のコエゾゼミは本種に比べ、棲息する標高は高いが900m付近では混生する。本種では胸部背面の横帯の色が山吹色であることや、中央付近の横帯が途切れない点、本種のほうが大型である点で区別できる。ただし、個体変異による例外もある為、♂では腹面にある腹弁が重なるのが本種、重ならないのがコエゾゼミという判別方法が最も確実。
 
国内に生息するエゾゼミ属(Tibicen)は以下の5種。
和名/学名 分布
エゾゼミ
Tibicen japonicus
北海道,焼尻島,奥尻島,本州,佐渡島,隠岐,四国,九州
コエゾゼミ
Tibicen bihamatus
国後島,色丹島,北海道,礼文島,利尻島,焼尻島,天売島,奥尻島,本州,佐渡島,四国
キュウシュウコエゾゼミ
Tibicen kyushyuensis
本州(広島県,山口県),四国,九州,九州
ヤクシマエゾゼミ
Tibicen esakii
屋久島
アカエゾゼミ
Tibicen flammatus
北海道,奥尻島,本州,佐渡島,四国,九州
 
写真は8月8日の夜、山梨県の標高1,000m付近のコナラ主体の雑木林内に設置したライトトラップに飛来した♂を撮影したもの。雑木林の周りにはアカマツ林が多く日中は本種の鳴き声が最も多く聞こえていた。
PHOTO

ライトトラップに飛来した♂
(2016.8.8 山梨県)


駐車場に落ちていたが、特に弱っている訳でもなく木に止まらせると飛び去った。
(2016.8.8 山梨県)
コエゾゼミとの相違点

エゾゼミ
@胸部背面のラインが山吹色
A胸部背面中央のラインが途切れない
B♂では腹部の腹弁が大きく、左右で重なる
C体長が65〜68mmと大型
(2016.8.8 山梨県)

コエゾゼミ
@胸部背面のラインが黄緑色
A胸部背面中央のラインが途切れる
B♂では腹側の腹弁が比較的小さく、左右で重ならない
C体長が50〜55mmとやや小型
(2012.7.28 山梨県)
 
先頭ページへ