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ヤエヤマトガリナナフシ
学名:Entoria ishigakiensis

クワズイモ上の緑色型♀(2018.10.29 西表島)
Data
和名 ヤエヤマトガリナナフシ
体長 ♂:95〜102mm
♀:122〜140mm
分布 石垣島,竹富島,小浜島,西表島,波照間島
出現期 1年中
トウダイグサ科(アカメガシワ,ヤンバルアカメガシワ,オオバギ)などの葉
解説 八重山諸島に生息するナナフシの一種。
非常に大型になり、アカメガシワ上に普通に見られる。
翅は無く、緑色型と褐色型がいる。
幼虫はアカメガシワやオオバギの葉の真ん中に堂々と止まっていることが多く葉脈に擬態していると思われる。
夜行性で夜間、活発にアカメガシワの葉を食べる。
「西表島フィールド図鑑」では本種をアマミナナフシ(Entoria okinawaensis)としていたため、当ページでもアマミナナフシとして紹介していたが、最新の目録を確認したところ、学名が変更になっている他、分布域も異なっており八重山に生息している種はヤエヤマトガリナナフシ(Entoria ishigakiensis)であることが分かった。
 
国内に生息するトガリナナフシ属(Entoria)は以下の7種。
和名/学名 分布
ミヤコナナフシ
Entoria miyakoensis
宮古島
ナゴナナフシ
Entoria nagoensis
奄美大島
ヤエヤマトガリナナフシ
Entoria ishigakiensis
石垣島,竹富島,小浜島,西表島,波照間島
ヤマトナナフシ
Entoria japonica
本州
オオナナフシ
Entoria magna
本州
オキナワトガリナナフシ
Entoria nuda
沖縄島(南部),久米島,粟国島,渡嘉敷島,座間味島
アマミトガリナナフシ
Entoria miyakoensis
本州(千葉県),伊豆諸島(大島),大隅諸島,口永良部島,奄美諸島,沖縄諸島,宮古列島
撮影メモ 2007年3月の西表島旅行で出会った30種目の生き物。日中にアカメガシワの葉上で静止している本種の幼虫を見かけた。夜、ホテル周辺のアカメガシワを見たところ、複数の本種の成虫が活発に葉を食べているところを観察することができた。トップの写真は昼間に撮影したように見えるが、外部ストロボを使い明るく撮影したもので、本来は真っ暗なところである。去年も比較的よく見かけた普通種だが、葉を食べているところは夜しか見られないようだ。
 
29種目 30種目 31種目
幼虫の写真は10月15日に西表島の林道沿いで撮影したもの。アカメガシワやオオバギの葉上によく見られた。まだ幼虫のようで以前撮影した成虫のようなゴツさはなかった。
♂の写真は10月28日に夜間、西表島の山を登っている途中にススキの葉の裏に隠れている♂を見つけ撮影したもの。♀に比べ異様に細く印象がかなり異なっていた。翌朝未明に下山する時には緑色型の♀も撮影することができた。
PHOTO

夜間、ススキにいた褐色型♂@
(2018.10.28 西表島)

夜間、ススキにいた褐色型♂A
(2018.10.28 西表島)

夜間、ススキにいた褐色型♂B
(2018.10.28 西表島)

夜間、アカメガシワの葉を食べる褐色型♀@
(2007.3.13 西表島)

夜間、アカメガシワの葉を食べる褐色型♀A
(2007.3.13 西表島)

クワズイモ上の緑色型♀
(2018.10.29 西表島)

葉上の褐色型♀@
(2006.6.25 西表島)

葉上の褐色型♀A
(2006.6.26 西表島)

褐色型の頭部
(2006.6.25 西表島)

アカメガシワ上の幼虫@
日中にアカメガシワの葉上で休んでいる幼虫がしばしば見られた。
葉に穴が開いているのは本種の食痕。
(2007.3.12 西表島)

アカメガシワ上の幼虫A
(2017.10.15 西表島)

オオバギ上の幼虫@
(2017.10.15 西表島)

オオバギ上の幼虫A
(2017.10.15 西表島)
 
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