ヤエヤママルバネクワガタ飼育記録 | |
学名:Neolucanus insulicola insulicola | |
繭玉から出てきた新成虫♂53.5mm(2023/9/18 西表島産/WF1) |
Breeding | |
解説 | 本種の紹介については省くが、これまで飼育を止めていた期間もあったが本種だけは飼育していたほど思い入れが強い種で、2018年にペットエコで衝動買いした西表島産の3齢幼虫4頭を羽化させた♀と2019年に西表島での自己採集の♂を使用して累代し、F2個体はかなりの個体数が羽化して飼育に困ったため初めてヤフオクに出品、落札していただけた。 種親として♂2匹と♀4匹を残し、♀3匹から106頭の幼虫が得られ、今回は血の入れ替えとして西表島 古見産の天然個体の♀の持ち腹からの2齢幼虫6頭を採集された方から購入し、飼育中のF2個体との掛け合わせと、WF1個体同士のインラインブリードの2ラインで飼育していきたい。 |
飼育メモ |
2022年3月6日 同産地のヤエヤママルバネクワガタ(以下ヤエマル)の2齢幼虫6頭が出品されていたので、F1作出用に落札した。2021/10に自己採集した個体からのWF1個体との事。 現在100頭近くの幼虫を4つのコバエシャッター大で多頭飼育中なので、今後出品してある程度数を減らして、飼育を継続したい。 続きを表示3月12日 落札した幼虫の受け入れ準備をすることにした。飼育ケースはコバエシャッター中、マットは以下のものでケース9割程入れた。 Nマット:3割 Uマット:3割 ヤエマル産卵に使用済みマット:3割 赤枯れマット:1割 2齢幼虫6頭が到着した。全頭元気だった。撮影後、用意していたケースに6頭すべて入れた。ヤフオクの取引ナビから持ち腹の有無について聞いたところ持ち腹個体からの幼虫で追い掛けはしていないとの事だった。 コバエシャッター中から3齢幼虫が確認できており、過密を防ぐため単独飼育に切り替えることにした。 ケースからマットを出してみると大きく成長した3齢幼虫が6頭すべて出てきた。雌雄判別できるといいのだが、やはり♀斑は表れないうえ、頭幅もまったく差がみられないため、比較的大きめの4頭を1500mlクリアボトルに、2頭は800mlクリアボトルにセットした。 マットは既存のマットに足りない分をUマットで補充、気持ち程度赤枯れマットを追加してみた。 従来累代飼育していた幼虫は過密による脚の欠けも目立ち、完品のみをヤフオクで売って数を減らした分、余り物のみを飼育している状況になっているので、今後はこの6頭だけで累代飼育していくことも検討している。 飼育中の6本のうち、2本にコバエの幼虫が発生してしまい、800mlクリアボトルの個体は死亡、1500mlの個体は無事であった。 無事だった1頭はツヤクワ使用済みマット6割、Uマット4割のマットで交換した。 2022年9月29日からヤフオクのガイドライン改訂により本種の出品が禁止されてしまい、駆け込み出品も多く見られ本種を飼育される人も少なくなったと思う。本種はアママル程ではないが産卵には赤枯れマット必須であることで金が掛かる虫であることと、本種以外の出品禁止のクワガタも複数飼育しているため、当サイトとしてもヤフオク以外での販売を検討したいが羽化は来年の話なのでその時に考えたい。 2本の1500mlクリアボトルで明らかに繭玉の作成によると思われる変色部が見られるようになった。1本についてはまだ作成中のようで幼虫も確認することができた。今年の秋に羽化と思われ、幼虫のまま長期間過ごすようなのでこのまま放置しておくことにした。 従来から累代飼育中の個体が800mlクリアボトルから羽化したところが確認できたので、古見産の5頭について取り出すことにした。 結果は♂4匹、♀1匹と♂に偏ってしまった。大きさは残念ながら最大の個体でも53.5mmとかなり小ぶりであった。♀は既に自力ハッチしていた。1頭については800mlクリアボトルでも飼育していたが、♂で49.9mmと小型になってはいたが、1500mlでも50.8mmの個体もいるなど大差はなかった。 マットにトラブルがない限りマット交換をしなかったことと1500mlでも本種にとっては狭く大型化には不利だったようだ。ただ、ヤフオクでさばくことができなくなった以上、1ペアあれば十分といったところである。 産卵に成功した場合は、容器のサイズを更に大きくして大型化に挑戦したい。 ブリードを続行するかギリギリまで迷っていたが、ブリード続行することにした。今回は長歯型が出なかったものの元々飼育していた自己採集の系統で59.9mmが羽化してきているので、古見産の系統では60mmオーバーの長歯型を目指したい。 ♂は1匹死んでしまったので、まだ元気にしている♂51.5mmと♀44.7mmを交尾させた。 産卵用のケースはコバエシャッター大を使用し、本種の幼虫飼育に使用したマットを主体にUマットとノコギリ系の使用済みマット、少量だが赤枯れマットも混ぜたものを使用した。 ♀はマットに潜らずじっとしていたので、交尾が失敗している可能性も考慮し、♂49.9mmと交尾させた。今回は交尾器が入るところまで目視したので成功したと思っている。長引いたので交尾完了時は目視できず気付いた時にはどちらもマットに潜っていた。後で♂がまた♀を追い掛けていたところを発見し、♂を隔離した。 |