解説
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触角の長いビロウドコガネ。
頭部は黒色、前胸背板と上翅は黄褐色で、暗褐色の斑模様をしている。
♂の触角は、大きく発達し、柄の節の2倍以上の長さで、活動中は3節に広がる。
以前、参考にしていた「新訂 原色昆虫大図鑑 U 甲虫編」(北隆館)では、本種をニセヒゲナガビロウドコガネ(Serica boops)としてヒゲナガビロウドコガネはSerica incurvataという別種となっていた為、ニセのほうを紹介していたが、最近購入した「日本産コガネムシ上科図説 第3巻食葉群U」(昆虫文献六本脚)では、非常に多くのビロウドコガネ類が鮮明な標本写真と正確な情報と共に紹介されており、最新であり信頼性も高い図鑑であることからもヒゲナガビロウドコガネ(Serica boops)とするのが正しいようなので当ページも和名と分布域を訂正した。
写真は7月19日に、静岡県の標高1,200m付近のアセビの朽木内にいた本種を採集して撮影したもの。触角を展開した時の本種は非常に特徴的なのだが、決まって活発に活動している時なので、よく走り、よく飛ぶ為、撮影は難しい。この森では5月にトウカイコルリクワガタ(Platycerus takakuwai takakuwai)も得られている。 |