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タマカタカイガラムシ
学名:Eulecanium kunoense

ウメに寄生する♀
左上の穴の開いたものは去年発生した♀の死骸。そばにある白いものは2齢幼虫の脱皮殻。
(2010.5.4)
Data
和名 タマカタカイガラムシ
体長 ♂:約1.5mm
♀:4〜5mm
分布 北海道,本州,四国,九州
出現期 5月
バラ科(ウメ,ソメイヨシノ,アンズ,スモモ,カイドウ,リンゴ,カマツカ,カナメモチ)などの汁
 幼虫も同様。
解説 ウメに寄生するカタカイガラムシ。
♀成虫は球形で、赤褐色に暗褐色の横長の紋がある。
♂は有翅で1.5mmとかなり小さい。
♂の体色は赤く、翅は白、腹部先端から2本の白い尾毛があった。
2齢幼虫(終齢幼虫)で越冬し、5月頃成虫になり成虫は脚がなく、そのまま産卵する。
本種はウメに大量に発生するが、それに伴い天敵であるアカボシテントウChilocorus rubidus)も多く発生する。
 
写真はウメにいた本種を撮影したもの。4月25日に撮影した時点では、まだ未成熟の♀で球形になっていなかったが、9日後に同じウメを訪れたところ、ほぼ球形になっており色も赤味を帯びていた。更に枝にはおびただしい本種が見られ、更に赤色をした有翅の♂も見ることができた。5月4日の写真に写っている白いものは、♂の羽化寸前の終齢幼虫と脱皮殻であった。
PHOTO

交尾
♂は有翅で赤い。
(2010.5.4)


(2010.5.4)

♂と♀@
右下は羽化中の♂が見える。
(2010.5.4)

♂と♀A
(2010.5.4)

♂と♀B
白いものは羽化寸前の♂の終齢幼虫又はその抜け殻。
(2010.5.4)

♀@
(2010.5.4)

♀A
成熟するに従い、体色は赤黒くなる。
(2010.5.4)

ウメに寄生する♀@
(2010.5.4)

ウメに寄生する♀A
成熟するに従い、体色は赤黒くなる。
(2010.5.4)

ウメに寄生する未成熟の♀@
(2010.4.25)

ウメに寄生する未成熟の♀A
(2010.4.25)

ウメに寄生する未成熟の♀B
(2010.4.25)

ウメに寄生する未成熟の♀C
(2010.4.25)

♀成虫の死骸
開いている穴はアカボシテントウによる捕食跡。
或いは寄生バチであるタマカタカイガラトビコバチの脱出口。
(2010.4.25)
 
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