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ミツノゴミムシダマシ
学名:Toxicum tricornutum

夜間、キノコを食べる♂(2021.9.25 静岡県)
Data
和名 ミツノゴミムシダマシ
体長 13.5〜18.5mm
分布 北海道,本州,佐渡島,伊豆諸島(御蔵島),四国,九州,平戸島,対馬,五島列島,下甑島,口永良部島,屋久島
出現期 4〜10月
 倒木や朽木周辺に見られる。
枯れ木やカワラタケ等のキノコ
 幼虫もキノコを食べる。
解説 ♂の頭部に逆三角の角状突起があるゴミムシダマシ。
体色は艶消し状の黒色で、脚は赤褐色。
上翅は点刻列からなる浅い条溝がある。
♂の頭部には先端に1本の角状突起の他、頭部左右に茶色の毛が生えた突起が1対ある。
♀には角状突起はない。
朽木に見られ、朽木やキノコを食べる。
海外では朝鮮半島に分布している。
 
国内に生息するツノゴミムシダマシ属(Toxicum)は以下の5種。
和名/学名 分布
フトヒメツノゴミムシダマシ
Toxicum morii
本州
ミツノゴミムシダマシ
Toxicum tricornutum
北海道,本州,佐渡島,伊豆諸島(御蔵島),四国,九州,平戸島,対馬,五島列島,下甑島,口永良部島,屋久島
コミツノゴミムシダマシ
Toxicum subtricornutum
沖縄島
オニツノゴミムシダマシ
Toxicum funginum
北海道,本州,九州,対馬,種子島,屋久島
ヤエヤマオニツノゴミムシダマシ
Toxicum masumotoi
石垣島,西表島
 
トップの写真は9月25日の夜、静岡県の標高600m付近の雑木林内のクヌギにいた♂を撮影したもの。クヌギに生えているモミジウロコタケと思われるキノコを食べていた。
地元でも夜間、サクラの部分的に朽ちた個所のキノコに来ていた♂を撮影している。撮影直後、光に警戒したのかすぐに小さな洞に入っていった。
♀は9年前の秋に撮影しており、立ち枯れの手で簡単に崩れる部分から出てきた。脚と触角を折りたたみ、じっとして動かなかった。本種を手に取ると尻から強い臭いのある茶色い汁を出したが、ゴミムシのような耐え難い悪臭ではなく、薬品のような臭いであった。
PHOTO

夜間、クヌギのキノコに来た♂@
(2021.9.25 静岡県)

夜間、クヌギのキノコに来た♂A
(2021.9.25 静岡県)

夜間、クヌギのキノコに来た♂B
(2021.9.25 静岡県)

夜間、クヌギのキノコに来た♂C
(2021.9.25 静岡県)

夜間、クヌギのキノコに来た♂D
(2021.9.25 静岡県)

夜間、サクラのキノコに来た♂@
(2015.6.26)

夜間、サクラのキノコに来た♂A
(2015.6.26)

夜間、サクラのキノコに来た♂B
(2015.6.26)

♀@
(2006.11.16)

♀A
(2006.11.16)

♀の腹面
(2006.11.16)
オオヒメツノゴミムシダマシとの相違点

本種
複眼は雌雄共に分断されない。
(2021.9.25 静岡県)

オオヒメツノゴミムシダマシ
複眼は雌雄共に上下に完全に分断する。
(2021.8.4 岩手県)
 
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