エゾヨツメ | |
学名:Aglia japonica | |
ライトトラップに飛来した♂(2016.5.2 山梨県) |
Data | |
和名 | エゾヨツメ 別名:カキシブエゾヨツメ |
開張 | ♂:約65mm ♀:約100mm |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
出現期 | 4〜5月 |
餌 | 食べない 幼虫はカバノキ科(ハンノキ,カバノキ),ブナ科(ブナ,クリ,コナラ,カシワ)などの葉を食べる。 |
解説 |
青い目玉模様が美しい大型のヤママユガ。 ♂の触角は羽毛状、♀では歯牙状。 北海道では普通に見られる種だが、本州では山地に生息し発生時期が早春で短い為、あまりお目にかかれない。従来は北海道産を基亜種として、本州以南のものを亜種microtauとしていたが、あくまで地域変異的であり、明確な差異が認められない為、現在では無効となっている。 国内のエゾヨツメ亜科の仲間は本種のみである。 海外ではサハリンに分布している。 静岡県での写真は5月3日の夜、600m付近の雑木林に設置したライトトラップの明かりに飛来した本種を撮影したもの。 イボタガ(Brahmaea japonica)がフクロウに擬態しているのと同様に、本種ではタヌキに擬態したものである可能性が高い。実際に本種を撮影した日にタヌキがこちらを伺っていたが、目だけが異様に光っており、鳥に対して威嚇効果が高いように思われる。 4年後の5月6日に、同じ場所でライトトラップを設置したところ、早々本種が飛来したが、翅を閉じたまま一晩まったく動くことがなく、飛来したのもこの1匹のみだった。以前撮影した個体が後翅が少し破れていたので今回は期待していたのだが、翅を指でこじ開けてもすぐに閉じて目玉模様を撮影することができなかった。山地で渓流のそばということもあり、非常に冷え込んだことが影響したと思う。 |