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クロトゲマダラアブラムシ
学名:Tuberculatus stigmatus

コナラ上の有翅型(2010.10.23)
Data
和名 クロトゲマダラアブラムシ
体長 約2mm
分布 本州,他不明
出現期 6〜11月
コナラ,クヌギ,カシワなどの汁
 幼虫も同様。
解説 コナラなどの葉に集まる腹部に棘のあるアブラムシ。
角状管は短めで切断したように途切れる。
腹部前方の腹節に3対の黒色の棘があり、棘は前方から順に長くなる。
脚は前脚・中脚は淡色、後脚は黒い。
同属には似た種が多く特にクヌギトゲマダラアブラムシTuberculatus capitatus)と混同されることもあるようだが、本種の有翅型では、翅に三日月状の黒色の縁紋があることや、腹部背面の3対の棘の後方の1対が太くて長く2本はほとんど合体していることなどの特徴で同定が可能である。
幼虫は黄色で中心部に紫色の縦帯が見られる。
 
トップの写真は10月23日にコナラにいた有翅型を撮影したもの。この時期はどのコナラでも本種がよく繁殖していた。8月21日にも本種のコロニーを発見したことがあったが、成虫は非常に振動に敏感で葉を取ろうとするとボロボロ落ちて逃げてしまった。本種の成虫は黒味の強いものと黒い部分が小さく淡い色をしたものがあり、淡い色の個体は未成熟かと思いきや産仔をしてコロニーを作っているようなので、個体差か年老いた個体が暗化かのどちらかと思われる。
無翅型の写真は2008年11月30日に庭のコナラの葉の裏にいた本種を撮影したもの。有翅型と無翅型,幼虫まで多数見ることができた。更に2010年11月27日には、有性世代の有翅型の♂と産卵をしている無翅型の♀を発見することができた。♀は幹を歩き回り、樹皮の隙間を見つけると1個だけ産卵し、またすぐに歩き出して別の場所を探すという行動を繰り返していた。
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PHOTO

コナラ上の有翅型@
(2010.10.23)

コナラ上の有翅型A
(2010.10.23)

コナラ上の有翅型B
庭のコナラにいた。
(2008.11.30)

コナラの葉にいる有翅型の成虫と幼虫
(2008.11.30)

コナラ上の有翅型(有性世代の♂)@
(2010.11.27)

コナラ上の有翅型(有性世代の♂)A
(2010.11.27)

コナラ上の有翅型(有性世代の♂)B
(2010.11.27)

コナラの葉にいる無翅型
(2008.11.30)

産卵中の♀@
(2010.11.27)

産卵中の♀A
(2010.11.27)

産卵中の♀B
(2010.11.27)

産卵中の♀C
(2010.11.27)

コナラ上の幼虫@
(2010.10.23)

コナラ上の幼虫A
(2010.10.23)

コナラ上の幼虫B
(2010.8.21)

コナラ上の若齢幼虫
(2010.8.21)

コナラ上のコロニー@
(2008.11.30)

コナラ上のコロニーA
左右の成虫の体色には違いがあった。
(2010.10.23)

コナラ上のコロニーB
(2010.8.21)

コナラ上のコロニーC
(2010.8.21)
 
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