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オカボキバラアブラムシ
学名:Anoecia fulviabdominalis

シラタマミズキ上の有翅型とその幼虫(2010.11.20)
Data
和名 オカボキバラアブラムシ
 別名:オカボノキイロアブラムシ
体長 無翅型胎生♀:2.8mm
有翅型胎生♀:1.9mm
分布 北海道,本州
出現期 5〜11月
一次寄主:ミズキ科ミズキ属(ミズキ,クマノミズキ,シラタマミズキなど)
二次寄主:イネ科(イネ,クサヨシ,エノコログサ,イヌビエ,ムギ類など)

 幼虫も同様。
解説 ミズキ科ミズキ属に付くアブラムシ。
体色は黒褐色でやや毛深い。
有翅型は、翅に顕著な黒い翅斑がある。
無翅型は腹部が幅広く、やや扁平。
一次寄主のミズキ類では、主に葉の裏の葉脈沿いにコロニーを作る。
二次寄主では、イネ科の地下茎や根際の茎で生活する。
本種は「日本原色アブラムシ図鑑」(全国農村教育協会)では、暫定的にミズキヒラタアブラムシ(Anoecia corni)のシノニムとして扱われていたが、後に出版された「アブラムシ入門図鑑」(全国農村教育協会)ではミズキ科ミズキ属を寄主とするアブラムシは本種とヤマボウシヒゲナガアブラムシSitobion cornifoliae)のみとされているので、ミズキヒラタアブラムシは本種のシノニムとされているようである。本種は環境によって触角の形質が変異するとされているので、恐らくそのことで混乱していると思われる。
 
写真は11月20日にシラタマミズキの葉の裏にいた有翅型を撮影したもの。有翅型の止まっている葉脈沿いに若齢幼虫が並んで隠れていた。角状管が見当たらず、触角も短いことからオオアブラムシ亜科の一種かと思ったが、調べてみるとミズキヒラタアブラムシ亜科の一種で図鑑にも1種しか掲載されていない非常に小さなグループのアブラムシであることが分かった。本種がいた樹種はミズキ類であることには間違いないが、幹と葉脈の途中まで赤いことからシラタマミズキとした。他の葉も探したが、写真の個体以外は見つからなかった。
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PHOTO

シラタマミズキ上の有翅型
下には幼虫がいる。
(2010.11.20)

シラタマミズキ上の幼虫
葉脈沿いに隠れている。
(2010.11.20)

本種がいたシラタマミズキ
(2010.11.20)
 
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