ミラビリスノコギリクワガタ飼育記
Prosopocoilus mirabiris
産地:タンザニア

アフリカ産の高価なノコですが、大アゴの形状は国産ノコの面影があって大変魅力的なノコギリクワガタです。前から一番欲しかったノコギリクワガタだが、あまりの高さゆえに手が出せなかったのですが、今回かなり安くなっていたので迷わず購入、なんとしても増やしたいと思います。


タンザニア産WILD:ミラビリスノコギリクワガタ♂65mm



幼虫取り出し
2003年5月2日
 今日はめでたく当HP「KabuKabu」開設1周年を迎える日である。偶然にも私の一番好きなミラビリスノコギリクワガタが今日到着することになった。
そして、ザ・○○クワ神○特販部からタンザニア産WILDミラビリスノコギリクワガタ♂65mm・♀30mmペアが到着した。大アゴも太く立派な個体だった。同じアフリカ産のサバゲノコギリクワガタ同様、大変気が荒いだろうと思っていたのだが、威嚇ひとつしない。♀も木に乗せるとすぐにポロッと落ちる。姿だけでなく性格も日本のノコギリクワガタに似ているようだ。

タンザニア産WILD:ミラビリスノコギリクワガタ♂65mm
元気なのだが、非常に大人しい。全然威嚇しない。

  タンザニア産WILD:ミラビリスノコギリクワガタ♀30mm
木に乗せるとすぐにポロッと落ちる。

飼育 産卵用特大プラケース

 天然物なので、危険を冒してまでペアリングさせることもないと思っていたのだが、♂も♀も極めて大人しいので産卵用ケースにペアで飼育することにした。
ブリードに関してはまったく情報が得られず手探り状態である。とりあえず特大プラケースにマットにも材にも産めるようなセットをすることにした。マットは真っ黒に完熟したヘラクレスの産卵に何度も使用したものと新品の埋め込みマットを3対2くらいに混ぜずに左右に入れてみた。、下3cmは固く詰め、コナラ材を4本適当に埋めた。
交尾
5月4日
 夜行性のようで、♂♀とも夜に活動している。夜8時頃、皿木で仲良く過ごしていたがしばらくすると交尾も確認できた。相当大人しいノコなので、このままペアで飼育することにした。ちなみに今の季節は温度管理はしていない。

♂取り出し
5月5日
 相当長く交尾をしていて、日中は♀がマット上を徘徊していたので、産卵に専念してもらう為、♂を取り出し中プラケースで飼育することにした。

産卵ケース セット変更
5月9日
 ♀は絶えず歩き回っている。どう見ても産卵していないようである。メンガタのように材表面に産む可能性もあるので、少し変更して、埋めてある材もすべて半分以上出してみた。

産卵材変更 変更後の産卵用特大プラケース
カワラ材に産んだ例があるとのこと。
カワラ材ではないが、太めのクヌギを入れてみた。
5月19日
 まったくダメである。産卵せずに歩き回っている。少し材を齧ったところもあるが、とても産卵跡とは呼べない浅いものだった。虫友の話ではカワラ材で産むらしいとの事、今の普通サイズのコナラ材ではダメなのだろう。
そこで、昨日加水、陰干ししておいた太めのクヌギ材1本と太めコナラ材1本と今まで使っていた普通のコナラ材を1本セットして残りの材は取り除いた。クヌギ材は芯があるものである。置き方は写真の通り。♀は元気なので少なくてもいいから産卵してほしい。
産卵せず
7月19日
 小さめの柔らかいコナラ材に少し産卵痕らしきものがあるので、割ってみた。確かに内部に卵が入れるくらいのスペースがあったが、何も無かった。
♀も見当たらず多分既にバラバラになっていると思う。
ミラビリスの飼育は低温管理と乾燥気味の環境がよいみたいなので、チリクワもそうだが低温管理をしないと難しいようだ。
最近は非常に安価になってきているようなので、来年再チャレンジするかもしれない。

その後、乾燥した材に多数産卵したという話を聞き、次第に飼育法が明らかになりつつあるようだ。
好きな種類なので、また機会があれば累代飼育に挑戦したい。


その後
クワガタの飼育済みマットからいくつかの幼虫が出てくるのだが、その内の1匹を瓶で飼育していて数も多い為ほったらかしにしてしまった瓶を数年後に片付けようとしたところマット上で本種の♂が裏返しになった状態でバラバラになって死んでいた。
1個だけ卵を産んで見つからなかったようだ。管理状態もよくなかったにも関わらず、購入個体と同様の大きな大アゴだった。
発見に至らなかったのが悔やまれる。

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