ホーム > ナナフシ目 > トゲナナフシ科 > トビナナフシ亜科
 
ニホントビナナフシ
学名:Micadina phluctaenoides

クヌギの葉上の本種(2015.11.20)
Data
和名 ニホントビナナフシ
 別名:トビナナフシ,リュウキュウトビナナフシ,オオシマトビナナフシ
体長 ♂:36〜40mm
♀:46〜57mm
分布 本州,伊豆諸島,四国,九州,対馬,南西諸島
出現期 6〜11月
ブナ科(クヌギ・コナラ・シイ類)などの葉
解説 翅のあるナナフシ。
体は緑色をしているが、後翅は鮮やかな赤い色をしている。脚を自切して逃げることができる。
更に自切しても、若い幼虫であれば脱皮するごとに再生することができる珍しい昆虫である。
ナナフシの仲間は木の枝に擬態するだけではなく、卵も植物の種そっくりに擬態している。
♀では体が大きいため、飛べないようである。
本種はヤスマツトビナナフシに似ているが、ヤスマツトビナナフシでは産卵管の長さが長かったり、頭部や前胸部が一様に緑色なのに対し、本種では産卵管が短く、頭部や前胸部の両側に黄色い縦条があることなどで同定することができる。
通常、単為生殖をして、♂はあまり出現しないようである。
以前、夜に♂も見たことがあったが、もっと小型で飛ぶのも上手であった。
夜行性らしく、捕らえようとすると俊敏に反応し、掴んだ脚をあっさりと切断、逃げてしまったことがある。
 
国内に生息するトビナナフシ属(Micadina)は以下の3種。
和名/学名 分布
ニホントビナナフシ
Micadina phluctaenoides
本州,伊豆諸島,四国,九州,対馬,南西諸島
ヤスマツトビナナフシ
Micadina yasumatsui
北海道,本州,佐渡島,四国,九州,対馬
シラキトビナナフシ
Micadina conifera
北海道,本州,四国
 
トップの写真は11月20日の夜、近所の疎林にあったクヌギの切り株から生える細い枝の葉上で活動していた本種を撮影したもの。写真の個体の他にもう1匹おり、葉の裏に止まった状態で腹部を立てて産卵していた。幼虫の写真も近所の林道で発見したものだが、体色は黄褐色だった。
PHOTO

夜間、クヌギの葉上で休む本種
(2015.11.20)

夜間、クヌギの葉を食べる本種@
(2015.11.20)

夜間、クヌギの葉を食べる本種A
(2015.11.20)

夜間、クヌギで活動する本種@
(2015.11.20)

夜間、クヌギで活動する本種@
(2015.11.20)

シダ上で休む本種@
(2010.8.21)

シダ上で休む本種A
(2010.8.21)

シダ上で休む本種B
左の写真をトリミングしたもの。
(2010.8.21)

シダ上で休む本種C
(2010.8.21)

シダ上で休む本種D
左の写真をトリミングしたもの。
(2010.8.21)

庭にいた個体@
日中に突然上から落ちてきたもの。
(2006.8.15)

庭にいた個体A
(2005.8.15)

林道にいた幼虫@
(2019.7.28)

林道にいた幼虫A
(2019.7.28)
 
先頭ページへ