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クロヒゲカワゲラ
学名:Kamimuria quadrata

クヌギに止まる本種(2010.9.4 静岡県)
Data
和名 クロヒゲカワゲラ
 別名:クロカミムラヒゲカワゲラ
体長 ♂:約12mm
♀:約15mm
分布 北海道,本州,四国,九州,屋久島,種子島
出現期 7〜8月
クヌギの樹液など
 幼虫は水生昆虫の幼虫等を食べる。
解説 山地に生息するカワゲラ。
全体的に黄色で、3個の単眼がある部分は暗褐色。
胸部は縁と中溝が褐色。触角は基部半分ほどが暗色。
前翅は淡黄色で翅脈が暗色。
本種はフタメカワゲラNeoperla sp.)の夏に出現するタイプと似ているが、フタメカワゲラでは単眼が2つしかないことと頭部の前方にも黒い紋があることなどで同定できる。
 
国内に生息するカミムラカワゲラ属(Kamimuria)は以下の3種。
和名/学名 分布
カミムラカワゲラ
Kamimuria tibialis
国後島,北海道,本州,隠岐,四国,九州,対馬
クロヒゲカワゲラ
Kamimuria quadrata
北海道,本州,四国,九州,屋久島,種子島
ウエノカワゲラ
Kamimuria uenoi
本州,四国,九州,対馬
 
写真は9月4日の夜、静岡県の標高500m程の山地のクヌギの幹に止まっている本種を撮影したもの。すぐ左には大きな音を立てて樹液が出ていてその樹液に来たのかもしれない。キューと幹内部で大きな音を立ててブクブクと湧き出る樹液は最初は動物の鳴き声かと思った程だった。
本種は千葉県では珍しく、トップの写真は「千葉県の保護上重要な野生生物 −千葉県レッドデータブック− 動物編(千葉県)」に掲載された。分布域は「新訂 原色昆虫図鑑V(北隆館)」に従っているが、千葉県の本では分布域に北海道が含まれていなかったので、北海道には生息していない可能性がある。
翌年の8月1日に同じ場所を訪れたところ、夜間、ドームシェルターの明かりに本種1匹が飛来し、クヌギの樹液にも1匹見つけることができた。これで樹液に集まると考えて問題ないようだ。写真は樹液に来ていた本種を発見後、すぐに地面に飛び降りたところを撮影したもの。
PHOTO

クヌギの樹液に来ていた本種@
(2011.8.1 静岡県)

クヌギの樹液に来ていた本種A
(2011.8.1 静岡県)

クヌギの樹液に来ていた本種B
(2011.8.1 静岡県)
 
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