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ミナミアオカメムシ
学名:Nezara viridula

羽化させた成虫(2021.11.7)
Data
和名 ミナミアオカメムシ
体長 12〜16mm
分布 本州(関東以西),小笠原諸島,四国,九州,南西諸島
出現期 4〜10月
果実,野菜類,草本類の穂の汁
 幼虫も同様。
解説 艶消し状の緑色のカメムシ。
通常は光沢の鈍い緑色をしているが、色彩には遺伝的な変異があり、褐色や赤褐色などの個体も見られる。
小楯板前縁沿いに3つの黄白色の斑点があり、前縁の左右に小黒点がある。
本種はアオクサカメムシに酷似し、混生地では交雑もするほど近縁。アオクサカメムシの成虫では体型が本種より短いこと、前胸背側角の突出が本種より強いこと、触角第3〜5節のそれぞれの上半分が黒色(本種では暗褐色)であるなど微妙な違いが見られる。また、腹部背面は本種では一様に緑色であることで容易に区別可能である。
本種は従来紀伊半島が北限だったが北上を続けて現在では関東地方南部でも見られるようになっている。
幼虫の違いはほぼなく、確実な同定は困難。
 
国内に生息するミナミアオカメムシ属(Nezara)は以下の2種。
和名/学名 分布
アオクサカメムシ
Nezara antennata
北海道,本州,四国,九州,沖縄島
ミナミアオカメムシ
Nezara viridula
本州(関東以西),小笠原諸島,四国,九州,南西諸島
 
トップの写真は11月7日に羽化させた本種を撮影したもの。前日に神奈川県南部の海岸沿いの草の葉上で見つけた幼虫を採集して持ち帰ったところ、翌日には羽化していた。しばらくそのまま管理してみたところ、庭のヒイラギの実を与えると吸汁し、活発に活動するようになったので11月14日に飛翔時の撮影も兼ねて放してやった。翅を広げた瞬間は一瞬で撮影できず飛翔中のピンボケしか撮影できなかったが、腹部背面は一様に明るい緑色であることが確認できた。5月1日の写真は同じ場所で見つけた成虫を撮影したもの。
PHOTO

海岸沿いの草むらにいた本種@
(2023.5.1)

海岸沿いの草むらにいた本種A
(2023.5.1)

羽化させた成虫@
(2021.11.7)

羽化させた成虫A
(2021.11.7)

羽化させた成虫B
(2021.11.7)

飛翔直前の本種
飛翔時の写真はピンボケとなり、そのまま飛び去ってしまったが、腹部背面は一様に明るい緑色だった。
(2021.11.14)

5齢幼虫@
(2021.11.6)

5齢幼虫A
(2021.11.6)

5齢幼虫B
(2021.11.6)
 
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