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ヘリグロキエダシャク
学名:Corymica deducta deducta

ライトトラップに飛来した本種(2016.10.22)
Data
和名 ヘリグロキエダシャク
開張 19〜25mm
分布 本州,四国,九州,対馬,種子島,屋久島,奄美大島,徳之島
出現期 6〜10月
不明
 幼虫はタブノキの葉を食べる。
解説 錆びたような紅色の模様を持つエダシャクの仲間。
翅を広げて、宙吊りに止まるという変わった習性がある。
以前は本州では福井県と伊豆半島以外記録がなかったが温暖化の影響で北上を続けており現在は宮城県付近まで分布している。
私は神奈川県内で成虫を3匹、横浜市ではタブノキにいる幼虫を1匹発見している。見つけた場所は4匹ともそれぞれ離れているので神奈川県内にも広く分布しているようである。
本種は基亜種で国外では台湾〜東南アジアまで分布しており、インド産のみ別亜種となっている。
 
国内に生息するCorymica属は以下の3種。
和名/学名 分布
ヒメウコンエダシャク
Corymica arnearia
本州(関東地方以西),四国,九州,対馬,種子島,屋久島,奄美大島,徳之島,沖縄島,西表島
ウコンエダシャク
Corymica pryeri
北海道,本州,伊豆諸島(大島,新島,御蔵島,八丈島),四国,九州,対馬,屋久島,奄美大島,沖縄島,石垣島,西表島
ヘリグロキエダシャク
Corymica deducta deducta
本州,四国,九州,対馬,種子島,屋久島,奄美大島,徳之島
 
トップの写真は10月22日の夜、神奈川県南部の標高100m付近の林内に設置したライトトラップに飛来した本種を撮影したもの。
2010年3月28日にタブノキの葉を食べている幼虫を発見し、飼育したところ本種が羽化した。幼虫は派手な色彩をしているが、上から見ると腹部しか見えない為、写真のように葉の枯れた部分のように見えて目立たない。飼育して3日目には姿を消し、タブノキもバリバリに枯れてしまっていた為死んでしまったかと思ったが、21日後にはプラケースの蓋に宙吊りになっている成虫を発見した。
PHOTO

林内にいた本種
(2007.9.15)

羽化させた成虫@
(2010.4.21)

羽化させた成虫A
(2010.4.21)

羽化させた成虫B
(2010.4.21)

雑木林で見つけた個体。
宙吊りに止まるのが特徴。
(2006.8.14)

タブノキを食べる幼虫@
(2010.3.28)

タブノキを食べる幼虫A
(2010.3.28)

タブノキを食べる幼虫B
(2010.3.28)
 
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