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フタトガリアオイガ
学名:Xanthodes transversa

飼育下で羽化した新成虫(2022.2.2)
Data
和名 フタトガリアオイガ
 別名:フタトガリコヤガ
開張 32〜40mm
分布 本州,四国,九州,屋久島,南西諸島
出現期 5〜9月
花の蜜
 幼虫はアオイ科(フヨウ,ムクゲ,アオイ,ハマボウ,オクラ)の葉を食べる。
解説 アオイガの一種。
地色は淡黄色で、前翅の内横線と外横線は中央付近で外側に尖る。
前翅の外縁沿いは褐色。
以前はコヤガ亜科に分類されていたが、アオイガ亜科に変更されたことで和名も改められた。
幼虫は緑色で背中に黄白色の線がり、各体節に1対ずつ大きな黒紋、後方に赤い紋がある。ただし、模様には個体変異が多い。
海外では台湾,ベトナム,ミャンマー,インド,フィリピン,インドネシアなどに分布している。
 
国内に生息するXanthodes属は以下の3種(遇産種2種を含む)。
和名/学名 分布
アオイガ
Xanthodes albago
石垣島(遇産)
ヒトトガリアオイガ
Xanthodes intersepta
屋久島,奄美大島,沖縄島,石垣島(すべて遇産)
フタトガリアオイガ
Xanthodes transversa
本州,四国,九州,屋久島,南西諸島
 
トップの写真は2月2日に飼育下で羽化した本種を撮影したもの。本来は蛹越冬なのだが、外国産クワガタの飼育で温度管理していることもあってかなり早くに羽化した。以前は翅先が欠けた個体しか紹介できていなかったので、綺麗な成虫を見ることができて感無量だった。
以前自宅の外灯に飛来した写真の個体は警戒心が強く、高い場所にしか止まらず、何度か追いかけて望遠マクロを使用してやっと撮影できた。ちょっと残念だが、左前翅の翅頂付近が欠けていた。恐らくヤモリなどの天敵にパクリとやられたのだろう。玄関には毎晩外灯に集まってくる虫を大きなヤモリが待ち構えている。
幼虫の写真は10月30日に西表島で撮影したもの。葉の形状からアオイ科であることは分かるが種類は不明。
その後、神奈川県内の草むらのアオイ科の葉に複数の幼虫を見つけたので、成虫は翅先が欠けている個体しか撮影していないこともあり、1匹を採集し飼育することにした。食草は近所の勝手に生えたと思われるスイフヨウの葉を与えて飼育したところ、よく食べて1週間程でケース底面に移動して赤色になっていた。酔芙蓉だけに酔っぱらってしまったのか?土に潜る必要がありそうなので、土を敷いたところすぐに潜った。6日後に様子を見ようと土を掘り返してみると幼虫の姿がなかったが楕円形の土の塊があった。状況から考えると土で繭を作ったようだ。
PHOTO

飼育下で羽化した新成虫@
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫A
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫B
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫C
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫D
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫E
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫F
(2022.2.2)

飼育下で羽化した新成虫G
(2022.2.2)

自宅の外灯に飛来した本種
(2013.8.22)

アオイ科にいた幼虫@
(2021.9.7)

アオイ科にいた幼虫A
(2021.9.7)

アオイ科にいた幼虫B
(2018.10.30 西表島)

アオイ科にいた幼虫C
(2018.10.30 西表島)

アオイ科にいた幼虫D
(2018.10.30 西表島)

蛹化前の幼虫@
(2021.9.13)

蛹化前の幼虫A
(2021.9.13)

土繭
(2021.9.19)

土繭内の抜け殻@
(2022.2.3)

土繭内の抜け殻A
(2022.2.3)

土繭内の抜け殻B
(2022.2.3)
 
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