ホーム > ハエ目 > ムシヒキアブ科 > イシアブ亜科
 
オオイシアブ
学名:Laphria mitsukurii

イチモンジハムシを捕食しているオオイシアブの♂(2007.6.23)
Data
和名 オオイシアブ
体長 15〜26mm
分布 北海道,本州,四国,九州
出現期 5〜9月
解説 黒とオレンジの毛を生やしたムシヒキアブ。
腹部先端部は鮮やかなオレンジ色の毛が、頭部には淡黄色の毛が生えている。
♂では胸部もオレンジ色の毛が生えているが、♀では黒い。
大きなアブとして害虫扱いする方もおられると思うが、本種を含むムシヒキアブ科の仲間は人を刺すことはなく、更に下の写真のようにハムシ類などの農作物の害虫を食べてくれる有益なアブである。
 
国内に生息するLaphria属は以下の9種。
和名/学名 分布
オオイシアブ
Laphria mitsukurii
北海道,本州,四国,九州
セキイイシアブ
Laphria flavidorsum
北海道
ハキイイシアブ
Laphria hakiensis
九州
オガサワライシアブ
Laphria ogasawaraensis
小笠原諸島(父島,母島,弟島,妹島,向島),北硫黄島
オグマイシアブ
Laphria ogumae
北海道
オキナワイシアブ
Laphria okinawaensis
沖縄島
チャイロオオイシアブ
Laphria rufa
北海道,利尻島,本州,四国,九州
サッポロイシアブ
Laphria sapporensis
北海道
ヤマトイシアブ
Laphria yamatonis
本州,四国
 
トップの写真は6月24日に林縁の日当たりのよい木の柵上でイチモンジハムシを捕食中の♂を撮影したもの。
3月16日には近所でスダジイと思われる立ち枯れの朽木内から本種の蛹を発見することができた。持ち帰って管理したところ3月16日に羽化した。蛹を採集した時は何の蛹か分からなかったが2週間後、複眼が黒く色付いたことで大型のアブの仲間であることが分かり、本種の♀が羽化した。羽化の瞬間は見られなかったが全身真っ黒な状態の蛹が日中に羽化し、まだ色が浅い状態の新成虫を見ることができた。翌日には蓋を開けるとすぐに飛び立ってしまった。
PHOTO

イチモンジハムシを捕食している♂@
(2007.6.23)

イチモンジハムシを捕食している♂A
(2007.6.23)

♀@
♀の胸部は黒い。
(2006.5.21)

♀A
上を向いている。頭部のクリーム色の毛が目立つ。
(2006.5.21)

朽木の中から出てきた蛹
(2021.2.21)

蛹がいたスダジイの朽木
(2021.2.21)

朽木から取り出した蛹@
(2021.2.21)

朽木から取り出した蛹A
(2021.2.21)

朽木から取り出した蛹B
(2021.2.21)

朽木から取り出した蛹C
(2021.2.21)

飼育下の蛹@
複眼が黒く色付いた。
(2021.3.6)

飼育下の蛹A
(2021.3.6)

飼育下の蛹B
(2021.3.6)

飼育下の蛹C
(2021.3.6)

飼育下の蛹D
(2021.3.10)

飼育下の蛹E
(2021.3.10)

飼育下の蛹F
(2021.3.10)

抜け殻@
(2021.3.20)

抜け殻A
(2021.3.20)

羽化直後の新成虫♀@
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀A
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀B
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀C
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀D
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀E
(2021.3.16)

羽化直後の新成虫♀F
(2021.3.16)
 
先頭ページへ