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サワガニ
学名:Geothelphusa dehaani

サワガニ(2007.5.2 静岡県)
Data
和名 サワガニ
甲の幅 25mm
分布 北海道,本州,四国,九州
エサ 魚,ミミズなど
コメント
綺麗な水のあるところに生息しているカニ。
国内唯一の一生を淡水で過ごすカニで、綺麗な水の染み出ているような場所によく見られる。
♂の右側の鋏は非常に大きい。
雨が降る他の水辺を求めて雨水の流れに沿って移動することがある。
大隈半島と南西諸島には本種の近縁種が分布している。
 
淡水であることと個体数も多いことから、よく飼育対象になるが、大変綺麗な水にしか棲めない上、陸地も用意しなくてはならないことや、水温上昇に弱い、餌が水を著しく劣化させる肉類であることなどから、水質管理が難しく強力な濾過器や温度管理ができないと飼育は困難である。
 
写真は5月1,2日に静岡県で撮影したもの。渓流付近のみならず、山奥の林道でもたくさんの本種が歩いていた。赤褐色の個体もいたが、青白い個体のほうが多かった。
子供の頃、横浜にあった自宅の近所でよくサワガニを採ったが、特に水が豊富な鍾乳洞に多数のサワガニがいて、中には大変色鮮やかな紫色のサワガニを見つけ大変驚かされたことがある。
この多産地でビックリするような特大個体を採ったことがあり、今思えば甲幅3cm以上はあったのではと思う。その個体は青白い♂で、その鋏もまた特大で、サワガニを採りに集まった友達は皆、鮮やかな紫色の個体よりもその特大個体に驚き、興奮していた。
この多産地は通っていた別所小学校の近くの大きな森の中にあり、昔防空壕として使用されていた跡だったらしく、天井も高い立派なものだったが、残念なことに小学生の内にその鍾乳洞も森ごと開発されてマンションになってしまった。水に恵まれたその森は他にもたくさんの鳥や昆虫がいて、風景も見事だったのにあっという間に無くなってしまい残念でならない。
鎌倉にある現在の自宅の石垣の一部に少しだけ水が染み出している箇所があるが、5月18日の夜に懐中電灯で見てみるとなんと石垣の隙間から青白い本種を見ることができた。周りには水辺が見当たらないし、自宅に接している山もまったく水辺がないので、かなりの長距離を移動してきたのだと思う。昼間見ても隙間の奥深く潜っているようでまったく見られないが、夜見ると必ず顔を出している。
PHOTO

サワガニ♂
♂の右の鋏は発達している。
(2007.5.2 静岡県)

サワガニ♀
(2007.5.1 静岡県)
 
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