ホーム > クモ目 > キシダグモ科
 
イオウイロハシリグモ
学名:Dolomedes sulfureus

夜間、イモムシを捕食するスジブト型(2015.6.7)
Data
和名 イオウイロハシリグモ
体長 ♂:13〜23mm
♀:18〜28mm
分布 北海道,本州,四国,九州,男女群島,甑島列島,大隅諸島,トカラ列島
出現期 6〜10月
昆虫
解説 大型のキシダグモ。
花や葉上に見られ、チョウやアブなどを捕食している。
本種にはイオウイロ型,スジボケ型,スジブト型と体色・模様の変異が激しく、スジブト型ではスジブトハシリグモと似ていてややこしい。
大型になり、特大の♀はアシダカグモに匹敵する迫力がある。
幼体で越冬する。
 
イオウイロ型は模様がなく同一の体色をしており、黄色〜赤褐色〜黒褐色まで個体差が見られる。
スジボケ型は頭胸部から腹部にかけて中央に黒褐色の縦条が入り、側縁には太い白条がある。
スジブト型は前胸部から腹部にかけて中央に黒褐色の縦条が入り、その縦条側縁に白条、更に体側縁に黒褐色の縦条がある。
もっとも、スジボケ型とスジブト型の中間種もあり、あいまいな部分がある。
型は遺伝性があり、一箇所に同じ型のものばかりが見られることが多い。
 
晩秋から春に幼体が見られ、5月頃から成体が見られるようになる。
 
国内に生息するハシリグモ属(Dolomedes)は以下の11種。
和名/学名 分布
イオウイロハシリグモ
Dolomedes sulfureus
北海道,本州,四国,九州,男女群島,甑島列島,大隅諸島,トカラ列島
スジブトハシリグモ
Dolomedes saganus
北海道,本州,四国,九州
スジアカハシリグモ
Dolomedes silvicola
北海道,本州,四国,九州,薩南諸島
アオグロハシリグモ
Dolomedes raptor
北海道,本州,四国,九州,薩南諸島
イシガキアオグロハシリグモ
Dolomedes yawatai
石垣島,西表島,与那国島
キクメハシリグモ
Dolomedes japonicus
本州,九州
オオハシリグモ
Dolomedes orion
トカラ列島,奄美諸島,沖縄諸島
ババハシリグモ
Dolomedes fontus
本州
スジボソハシリグモ
Dolomedes angustivirgatus
北海道,本州,四国,九州,薩南諸島
ヘリジロハシリグモ
Dolomedes horishanus
トカラ列島,奄美諸島,沖縄諸島,宮古列島,八重山列島
ササキハシリグモ
Dolomedes zatsun
沖縄島(北部)
 
トップの写真は6月7日の夜1時半頃、近くの疎林内のヨモギに止まりイモムシを捕食しているスジブト型の本種を撮影したもの。
PHOTO

夜間、イモムシを捕食するスジブト型@
(2015.6.7)

夜間、イモムシを捕食するスジブト型A
(2015.6.7)

スジブト型@
大型で迫力がある。
(2006.4.30)

スジブト型A
(2006.4.30)

スジブト型B
一見死んでいるように見えたが触れるとあっと言う間に逃げてしまった。
(2006.8.26)

斑模様をした個体@
このような模様を持つ個体もときどき見かける。
(2008.7.5)

斑模様をした個体A
(2008.7.5)

淡褐色の個体@
(2008.6.18)

淡褐色の個体A
この周辺に複数の本種が見られたが、皆同じ色をしていた。
(2005.11.3)

淡褐色の個体B
(2007.8.6)

赤い個体
この個体は赤味が強い。
(2006.4.30)

鼠色の個体@
非常に大型だった。
(2006.7.8)

鼠色の個体A
黒っぽい個体。
(2006.6.17)

鼠色の個体B
(2006.6.17)

卵のうを持つ♀@
(2006.7.22)

卵のうを持つ♀A
(2006.7.22)

幼体@
1cmもない小さなクモだったが、模様から恐らく本種の幼体と思われる。
(2006.12.2)

幼体A
(2006.12.2)

幼体B
湿地周辺に落ちていた板の陰にいた個体。
(2006.12.24)

幼体C
(2006.12.24)
 
先頭ページへ