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ハグロケバエ
学名:Bibio tenebrosus

外灯に飛来した♂(2012.4.24)
Data
和名 ハグロケバエ
体長 11〜14mm
分布 本州,四国,九州,南西諸島
出現期 4〜6月
花の蜜
 幼虫は落ち葉を食べる。
解説 黒色の大型ケバエ。
複眼や翅まですべて真っ黒で、頭部のほとんどが複眼になっている。
♂では複眼は大きいが、♀では大変小さいので、頭部がとても小さくなる。
動作が鈍く、警戒心もあまりなく、飛翔も下手で止まってじっとしていることが多い。
春に出現し、よく見かける普通種。
 
当ページの♂の写真がメスアカケバエ(Bibio japonicus)ではないかとの意見が掲示板で寄せられたこともあるが、メスアカケバエは胸部背面は非常に光沢が強く、体毛がすべて黒色であるのに対し、本種の胸部背面の光沢は鈍く、胸部側板の毛は淡色であるので写真だけで容易に区別可能である。また、前脛節やその棘の形状等によっても同定が可能である。
どの種でも言えることではあるが、ネット上の写真を同定の参考にするのは誤同定も含まれているので注意が必要である。
 
トップの写真は4月24日の夜、自宅の外灯に飛来した♂を撮影したもの。翅を開いたまま止まっていたので違和感を覚えるが閉じると本種らしく見える。腹部は病的なほど非常に扁平だった。以後数日間毎晩飛来したが、すべて♂ばかりだった。♀は午前中弱々しく飛翔しているところを見かけるくらいだった。
♀の写真は4月25日にコナラに止まって休んでいたところを撮影したもの。また、同日中にサクラ上で交尾しているペアも撮影することができた。どうやら交尾中の♂の腹部を見ると昨晩外灯に飛来した♂に比べ厚みがあるので、精包が出ると腹部にはほとんど何もなくなって扁平になるようだ。
PHOTO

自宅の外灯に飛来した♂
(2012.4.24)

本種のアップ♂
トップの写真をトリミングしたもの。
(2012.4.24)

♂@
(2008.4.19)

♂A
(2006.4.15)

コナラ上の♀@
(2012.4.25)

コナラ上の♀A
(2012.4.25)

コナラ上の♀B
(2012.4.25)

コナラ上の♀C
(2012.4.25)

サクラ上での交尾@
(2012.4.25)

サクラ上での交尾A
(2012.4.25)

サクラ上での交尾B
(2012.4.25)

交尾@
左が♂で右が♀。頭部を見ればすぐに判別できる。
(2006.4.22)

交尾A
(2006.4.22)
 
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