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アリノスアブ
学名:Microdon japonicus

アリノスアブ(2008.3.30)
Data
和名 アリノスアブ
 別名:アリスアブ
体長 12〜14mm
分布 北海道,本州,四国,九州(熊本県),屋久島
出現期 4〜7月
食べない
 幼虫はトビイロケアリ,ハヤシケアリと共生しているが、餌は不明。
解説 幼虫はアリと共生することで有名なアリノスアブ。
成虫は花に来ることはなく、幼虫時に蓄えた栄養分だけで交尾・産卵を済ませて寿命を全うする。
腹部は非常に太く丸い。
主としてトビイロケアリ(Lasius japonicus)の巣がある倒木や枯れ木などに産卵する。
幼虫はドーム状の特異な姿をしており、眼や脚がないが、ナメクジのように移動することができる。
越冬後の幼虫は既に成熟しており、そのまま何も食べずに春に羽化する。
 
国内に生息するMicrodon属の基亜属は以下の8種。
和名/学名 分布
アリノスアブ
Microdon japonicus
北海道,本州,四国,九州(熊本県),屋久島
トゲアリノスアブ
Microdon oitanus
本州,四国,九州,対馬,大隅諸島
キンアリノスアブ
Microdon auricomus
本州,四国,九州(長崎県)
シノノメアリノスアブ
Microdon kidai
北海道
ヒゲナガアリノスアブ
Microdon macrocerus
北海道,本州(山形県)
コマチアリノスアブ
Microdon murayamai
北海道,本州
セグロアリノスアブ
Microdon nigrodorsatum
本州
ニシキアリノスアブ
Microdon yokohamai
北海道
 
本種はキンアリノスアブ(Microdon migripes)とよく似ているが、本種の触角の第1節は第2,3節の合計長とほぼ同じであることや、膝節外側にも微毛が普通に生えること,膝節の中央より下に黒い輪紋があること,本種のほうが約2mm程度小さいことなどの相違点がある。
 
写真は3月8日に倒木の裏から採集した2匹の幼虫を羽化させて撮影したもの。倒木の裏に多数の幼虫が見られたが、既に成熟している為かアリの巣から離れているようで、アリの姿はまったく見られなかった。採集した幼虫はそのまま何も与えない状態で、3月30日に羽化した。体長は約13mmだった。
PHOTO

アリノスアブ@
(2008.4.1)

アリノスアブA
(2008.4.1)

幼虫@
倒木の裏に付いていた。
(2008.3.8)

幼虫A
(2008.3.8)
 
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