コクワガタ
学名:Dorcus rectus rectus
DATA
  • 和名
コクワガタ
  • 体長
♂22〜54mm
  • 分布
北海道・本州・四国・九州・佐渡・隠岐・対馬・甑島・黒島・種子島・屋久島・伊豆諸島(大島・利島・新島・式根島・神津島・三宅島・御蔵島);朝鮮半島・中国
  • 寿命
2,3年
  • 飼育
  • 産卵
    材産み。明確な産卵マークを付ける。 (・)←このようなマーク
  • 幼虫
    通常の発酵マットで良い。
    菌糸ビン飼育も可能だが幼虫は湿度の高い朽木を好むので、ヒラタ向けの含水量が多めのものがよい。
  • 成虫飼育
    多頭飼育だと♂同士の事故がよく起こる。
    過密でなければ♀殺しもほとんどなく、多頭飼育も可能。
  • 累代難易度
簡単 ★☆☆☆☆ 困難
  • よく産卵し、幼虫飼育も容易である。
  • コメント
全国で最もよく見られる普通種。
クワガタがいそうにない雑木林でも、朽木を割ると大抵本種の幼虫が採集できるほど、数が多い。
よく産卵し、幼虫飼育も小さいコーヒービンだけで羽化させることができ、初めてクワガタ飼育を始める入門種として最適である。
野外では50mmに迫る大型は少ないが、飼育下では簡単に作出できる。
コクワガタといえども、大型の個体は大アゴが発達し非常に素晴らしい。
たまに道路を歩いている本種の♀を見かけることがあるが、大抵産卵場所を探しているところなので、持ち帰ると多数産卵させることができる。
 
コクワガタの仲間には以下の3亜種がいる。
 
学名 和名 分布
Dorcus rectus rectus コクワガタ 北海道,本州,四国,九州,佐渡,隠岐,対馬,甑島,黒島,種子島,屋久島,伊豆諸島(大島,利島,新島,式根島,神津島,三宅島,御蔵島);朝鮮半島,中国
Dorcus rectus kobayashii トカラコクワガタ トカラ列島(中ノ島、諏訪瀬島、悪石島)
Dorcus rectus miekoae ハチジョウコクワガタ 伊豆諸島(八丈島)
 
PHOTO

コクワガタの♂49mm
野外では40mm後半の大型個体は比較的珍しいが、飼育では簡単に作出できる。

コクワガタの♂45mm
野外で鋭い内歯が磨り減ってしまった個体を見たことがあるが、それは越冬を繰り返した個体である。

コクワガタの♂30mm
小型のコクワガタ。更に小型になると内歯は完全に消失する。

コクワガタの♀27.5mm
前翅は細かいスジが入り、灰色に見える。

横から見たコクワガタの♀31mm
平べったい体形をしている。

コクワガタの♀の頭部
♀の頭部は小さく、点刻が多数ある。前胸背板にも点刻があるが、中央に近づくにつれて少なくなり、光沢が出てくる。

卵と1齢幼虫
卵は黄色い。1齢初期の幼虫は食べたオガクズが透けて見えて黄色っぽく見える。

1齢幼虫


2齢幼虫
材採集したところ。コナラなどの朽木を割ると大抵本種の幼虫が採集できる。
冬〜春には新成虫も採集できる。


脱皮直後の3齢幼虫
脱皮直後はまだ頭部が柔らかく、押すとへこんでしまう。
おしりには2齢幼虫の頭部などの抜け殻が見える。


3齢幼虫
飼育すると自然界より環境がよいため、どんどん大きく成長する。



蛹化直後なので、まだ白っぽいが、時期に黄色になる。




 
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