アンタエウスオオクワガタ
Dorcus antaeus
産地:インド・ダージリン
2002年
6月27日
弥○カブト・クワガタ○ールドよりインターネット通販でインド産アンタエウスオオクワガタ(以下インドアンテ)CBペアを購入した。
♂61mmということだったが58mmしかなかったので、問い合わせてみたところ発送ミスで更にもう1ペア頂けることになった。
6月29日
♂61mmペアが到着した。
CB:インドアンテ♂58mm
種親購入
到着した♂58mmをまずペアリングの為、中プラケースで飼育。
7月2日
♂58mmが入っている中プラケースに♀43.5mmを入れた。
7月6日
♀を取り出し、同様に♂61mmペアもペアリングした。
7月6日
♀43.5mmを産卵用ケースに移動した。産卵用ケースはトカラノコの幼虫飼育に使用したマットと埋め込みマットを混ぜたものをケース下部4,5cm固めに詰め、上に埋め込みマットを入れた。材はまだ加水した柔らかいものが無かったので入れなかった。
7月7日
柔らかめの細めコナラ材を2本マットに完全に埋めた。
本当は太めのものを使いたかったが手元に無かった。
7月14日
もう1匹の♀44.5mmも同様に産卵用ケースに移した。
7月20日
♀43.5mmのケース側面に卵が1個発見した。
7月22日
更に側面に1個と底面に1個合計3個の卵を確認した。
♀44.5mmは材に潜り込んでいた。
CB:インドアンテ♂61mm
CB:インドアンテ♀44.5mm
産卵用ケース
プラケース側面に産みつけられた卵
(2002.7.27)
8月17日
♀44.5mmのケースの材1本を割ってみた。卵が2個出てきた。
♀によって掘られた坑道に卵を産み付け、オガコを丁寧に埋め戻してあった。太めの材でないと産卵数は望めないようだ。購入した太めのコナラ材を1本入れた。
♀43.5mmのケース側面から1齢幼虫が確認できた。菌糸ビン飼育にする予定なのでしばらくそのままにしておくことにした。
材に産み付けられていた卵
(2002.8.17)
8月28日
プリンカップの卵が1個孵化していた。
8月31日
♀44.5mmのケースのマットから1齢幼虫2頭、卵3個を採取した。
かなり少ない。マットに卵を産み付ける時の明確な丸い穴はたくさん見つかるのに卵らしきものが見当たらない。産もうとはしているようだがなぜ産まないのだろうか?
細めの材からは一頭も採れなかった。
やはり太めの材が必要なようだ。やや太めの材を1本入れた。
8月31日
採った1齢幼虫2頭は菌糸ビンに入れた。
菌糸に巻かれる心配はあるが1齢幼虫からのほうが大型には有利であるからである。(幼虫管理が面倒くさいという理由もあるが・・・)
菌糸ビンは月夜野○のこ園の大変安価な1Lプラボトルのコナラ・クヌギ半々のものを使用した。
マットから採取した1齢幼虫@
(2002.8.31)
マットから採取した1齢幼虫A
(2002.8.31)
10月5日
マットより5頭の幼虫を採取した。
しかし、産卵した数より明らかに少ない。ケース底面に多数の卵を確認していたのだが、孵化しない卵が多いようだ。5頭も菌糸ビンに投入。
11月9日
マットより1齢幼虫7頭採取。
菌糸ビンはあまり食痕が見られず、不調みたいなので、採取した7頭はマット飼育にすることにした。
マットはいつものクヌギの小麦粉発酵マットを使用。
9月8日
孵化していた2頭の幼虫も菌糸ビンにいれた。
12月22日
菌糸ビンがだいぶ食痕が目立つようになったので特に目立つ3本のビンを交換することにした。
まずまず大きくなっていた。
8月10日に購入して使わなかった菌糸ビンがあるので、古いとは思うがもったいないので使用することにした。
3齢幼虫@
(2002.12.22)
3齢幼虫A
(2002.12.22)
3齢幼虫の頭部
(2002.12.22)
3月3日
菌糸ビンからマット飼育に切り替えた♀が1頭、蛹化した。♀としては結構デカい。マット飼育への交換はショックにならなかったようだ。もっとも菌糸を食い尽くしマットと化していたのでお粗末ではあるが、スムーズに移行できたんだろう。交換なしの菌糸ビンの♀も1頭蛹化しているようだが透明度が悪く見にくい。
4月14日
発酵マット飼育の♀も1頭蛹化した。
2003年
3月2日
菌糸を食い尽くし真っ黒になっていたビン2本があったので、マット飼育に切り替えた。
このような飼育なので大型は期待できそうにない。
3月30日
3月3日に蛹化を確認した2匹が羽化した。
4月20日
羽化した2匹の♀を取り出してみた。1L菌糸ビンで交換なしで羽化した♀は44mmで、以外に大きかった。
菌糸ビン飼育からマット飼育に切り替えた♀は46.5mmあり、更に大きかった。
4月23日
3匹目が羽化した。後に測ると48mmとかなりの大型の♀だった。
5月11日
4匹目が羽化した。47mmだった。
羽化した新成虫の♀44、46.5mm
1L菌糸ビン交換なしでも44mmで羽化させることができた。
(2003.4.20)
4月21日
♂が蛹化した。中型サイズみたいだ
4月30日
2頭目が蛹化した。1頭目よりは大きい感じだ。残りの♂幼虫もマット交換が遅れ気味なので、蛹化が遅れると思う。
5月11日
4月30日に蛹化した蛹を撮影の為、取り出してみた。他の♂幼虫も1Lだとすぐにマットを食い尽くしてしまい、スカスカの状態で長期間置いてしまっているものもいて、大型サイズは望めないだろう。アンタエウスオオクワには1Lビンでは小さいようで、大型の♂では2L以上の容器が必要のようだ。
♂の蛹
(2003.5.11)
5月25日
人工蛹室の蛹が羽化したが、羽化不全だった。マット交換を横着してしまったのが原因かも知れない。
7月19日
他にも羽化してくる♂が全部羽化不全という結末になってしまった。他の♂はマットもちゃんとやっているものも羽化不全だったので、何が悪かったのか分からない。
一番困ったことはプレゼント企画の商品にしてしまったことである。この前羽化したフローレス島産ギラファノコとアンテ♂不全ペアでよいか交渉中である。
※結局ギラファノコのほうが喜んでいただけた。
羽化不全の♂
何故か♂は羽化不全続出してしまった。
(2003.7.19)
あとで分かったことなのだが、アンタエウスオオクワは国産オオクワやクルビデンスオオクワが好む発酵マットはまったく合わず、発酵が進んで黒っぽくなったマットがよいらしいのである。
市販されているマットもアンテ用とクルビ用と色が全然違うのである。
マットさえ間違えなければ飼育はまったく難しくないようである。
同じオオクワでも傾向がかなり異なるとは知らず失敗に終わり残念な結果となってしまった。