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  スイレン栽培記
 

ロックポンド内のスイレン2株とヤマアカガエル
 
6年以上前に庭に設置したロックポンドは、メダカやシマドジョウを飼育していましたが、5年前にアライグマの襲撃に遭い全滅してしまい、それ以来自然まかせでヌマエビとミズムシがいるだけの寂しい状態でした。
そこで、花が楽しめ、運がよければクワイクビレアブラムシも来るかもしれないということで、スイレン栽培に挑戦することにしました。
 

 
 

 
 
2010/2/27

ロックポンドに鉢ごと入れただけ。
チャームより温帯性のスイレン2株とその他もろもろを購入した。
  • 《発根、発芽待ちでの出荷》温帯性スイレン(桃) ピーチ&クリーム(1株)
  • 《発根、発芽待ちでの出荷》温帯性スイレン(白) ウォルター ペイゲルス(1株)
  • ビオの土(水草の粘土) 9リットル
  • ビオトープの固形栄養素 20ml×2
  • ジャガイモお買い得セット!〜きたあかり〜(種イモ3個+草木灰付き)
  • (サ)《数量限定!》2匹のあひる君(5千円〜)
スイレンは品種不明で色のみ選択できるものは今回購入したスイレンの半額で安いが、品種が分かっていたほうが気持ちがいいし、愛着が湧く。上記で合計5,130 円だった。5千円以上なので、無料プレゼントの「2匹のあひる君」を指定、1石2鳥とはこのことだ。

ロックポンドの状況
アライグマの襲撃以来、写真の通りネットを張っている。水底には田砂、水草はマツモ、ウキクサがある。ウキクサは冬になると枯れて数が減るが、マツモは繁茂しすぎているので、ときどき間引いている。落ち葉は入り放題だが、水は大変澄んでいる。ただ、少しかき混ぜるとあっという間に濁ってしまう。
数日前、ロックポンドを見たところ、成体のアカガエルを1匹発見し、唐突な来客に驚いた。近所でカエルはヒキガエルくらいしか見たことがなかった上に、ロックポンドは高さがあるので、地表性のアカカエルが入ってくるとは思ってもいなかった。更に夜になるとかなり大きな声で鳴くので2度ビックリ。

セッティング
購入したスイレンは最初からプラポットに植えられているので、そのままロックポンドに入れることにした。ただし、プラポット内の泥が舞い上がるのを防ぐ為に、田砂を薄く敷いてみた。本来は赤玉土を敷くと良いらしい。水底には石もゴロゴロ置いてあるので、光もよく入るちょうどよいくらいの水深になったと思う。
既に植えられているので、土や固形栄養素は今回は使わなかった。繁茂してきてロックポンドに直植えにする際に使おうと思っているが、田砂に土を混ぜた低床がスイレンに有効なのか不明な為、今後どうするか未だに迷っている。

夜、ロックポンドの様子を見に行くと、なんと昨日まで1匹しか確認できなかったアカガエルが2匹になっていた。よく見たところヤマアカガエルRana ornativentris)であることが判明。写真は、恐る恐るネットを外して撮影したもので、右が雄、左が雌と思われる。数日前から確認していたカエルは右のカエルで、鳴くことで遠くにいる雌を呼んだのだろう。こうして見ると体色や体型が雌雄で異なっていることが分かる。雌は浅黒く、模様もほとんどなく、ずんぐりした感じだ。今後産卵する可能性大と思われ楽しみだ。

ピーチ&クリーム(Nymphaea 'Peach&Cream')
(2010.2.27)

ウォルターペイゲルス(Nymphaea 'Walter Pagels')
(2010.2.27)

夜のロックポンド
夜、ヤマアカガエルのペアを発見した。
(2010.2.27)

アライグマ
以前ロックポンド内のシマドジョウやメダカを食べ尽くされてしまった。
井の頭公園にて撮影。この日はタガメを撮影した。
(2008.11.5)

《数量限定!》2匹のあひる君
5,000円以上購入した人のみにプレゼントされるサービス品。あひる君ミニの2個セット。他にも複数あったが、本品に決定。水に浮かべて使う。押すとピーピーと鳴く優れもの。
(2010.2.28)

ジャガイモ(きたあかり)の種芋
スイレンとは関係ないが、ついでに購入。
草木灰付きだったが、種芋は小さめなので切らずにそのまま埋めた。
(2010.2.28)
2010/3/1
夜、スイレンの様子を見ようとロックポンドを覗いてみると、ヤマアカガエルの卵塊を発見、そばにいたカエルがすぐに逃げてしまったので、産卵の邪魔をしないように今日はそっとしておくことにした。スイレン栽培記のはずがヤマアカガエルの観察日記になってきた。卵は後日撮影したい。
2010/3/2
恐れていたことが起きてしまった。ヤマアカガエルの臭いを嗅ぎ付けたのか?再びアライグマの襲撃を受けた。襲撃時間は深夜と思われる。
夜確認したところ、水は濁り、鉢は倒され、既にカエルの姿は無かった。スイレンはウォルターペイゲルスが辛うじて無事だったが、ピーチ&クリームの株が見当たらない。カエルの卵は不味いとみえ、無事であった。
ヤマアカガエルが無事に逃げ延びていることを祈るばかりだが、アライグマの襲撃が1日早ければ子孫を残せなかったことになるので、不幸中の幸いとも言える。
ロックポンド内を確認しているとまた雨が降ってきた。天気はここ数日ずっと悪く、昆虫撮影もままならない。更に今週はずっと雨らしく失望に追い討ちを掛ける。
今回はアライグマ対策が甘かった。観賞もできるようにと、目の大きい網を張ってみたのだが、網を外さずに前足で掻き回すようで、蓋でもしない限り防ぐことはできなさそうだ。しかし、蓋などをすると同時にヤマアカガエルなどの訪問も無くなるであろう。
アライグマによって日本固有の亀などの水生の生物がことごとく食べられて姿を消しているという。まるで侵略者である。鎌倉近辺でも、外来種アライグマやタイワンリスによって自然界の生態系がことごとく破壊されており、深刻な問題となっているが、悪いのは彼らではなく、持ち込んだ人間に他ならない。駆除も必要だが、安易にペットとして輸入・売買させない規制が必要である。
2010/3/5
今日は会社に休みを貰っていたが、運よく天気も良くなり昆虫撮影に出かけたところ、湿地帯におびただしい数のアカガエルの卵塊を発見した。近くの沼では雌と思われるやや淡い焦げ茶色のアカガエルも泳いでいた。近くの池でメダカが群れているのを見つけ、寂しいロックポンドを少しでも賑やかにしようと5、6匹ほど採集した。
ピーチ&クリームは以前行方不明だが、ロックポンドの水底から葉が出てこないかと僅かな期待を抱いてはいるが、望み薄であろう。ウォルターペイゲルスのほうも、襲撃時に地下茎が露出してしまっていたので、葉は元気なものの心配ではある。ロックポンドの蓋を作成して再度スイレンを購入しようか検討中である。

アカガエルの卵塊
(2010.3.5)

孵化中のアカガエルのオタマジャクシ
(2010.3.5)
2010/3/8
丁度よい大きさの古いスノコがあったので、ロックポンドの蓋にした。
2010/3/19
チャームで欠品になっていたピーチ&クリームが入荷されていたので、リベンジすることにした。ちょうど3,000円以上で送料無料キャンペーン中だったので、その他もろもろを注文、その商品が到着した。
  • 《発根、発芽待ちでの出荷》温帯性スイレン(桃) ピーチ&クリーム(1株)
  • フィッシュネット ブラックパンサー L 粗目
  • パックDEメダカのえさ 70g
  • 恐竜紀 エビ伝説 IV
  • (サ)ちびアヒル(総額3千円〜)
以上で3,099円であった。フィッシュネットは以前アカモンミゾドロムシOrdobrevia maculata)の採集の為に、いつも使っていた熱帯魚用のネットに穴を開けた為、購入したもので、通常の熱帯魚用のネットのように曲がったりせず、丈夫なので採集にも適している。メダカの餌に、残りの600円を探したところ、99円オーバーではあるがエビ伝説を発見!いずれ別ページで紹介するかもしれません。

ロックポンドの状況
夜はスノコの蓋の上にレンガを乗せているが、一度もアライグマが現れた形跡はない。一度掘り起こされてしまったスイレンも枯れていないので大丈夫そうだ。購入したピーチ&クリームも前回と同じように鉢ごと入れた。ヤマアカガエルの卵も孵化を始めている。
2010/3/20
信じられないことだが、またアライグマに荒らされてしまった。レンガと蓋を落とされて掻き回したようになっており、鉢の中のスイレンがなくなっていたが、幸いなことに水底を手探りで探したところ発見できた。
しかし、アライグマに荒らされたのは5年以上も前のことで、今回スイレンを入れたことでまた出てきたようにしか思えない。過去の例と今回の出来事にはアライグマを引き寄せる共通の原因があるはずで、恐らくそれは臭いであろう。5年前はシマドジョウの臭い、今回はスイレンの鉢に入っていた土の臭いである。
鉢の中の土が舞い上がってしまい、水がすっかり濁ってしまっていたが、緑のネットや石と流木が邪魔してメダカを採ることはできなかったと思う。
ちなみに何故犯人がアライグマだと断定できるかというと、以前生ゴミを漁りに来たアライグマを数回見ているからである。前足を手のように器用に使いガサゴソする音はまるで人間が何かをしているかのような音で大変不気味だったが、現場を見に行くと目を光らせたアライグマが突っ立ってこちらを見ていて、宇宙人かのようであった。
新たな対策としてまだ改良の余地はあるものの、5年前の対策に使った蓋(蓋のない風呂用のもの)がまだあったので、その蓋にレンガよりずっと重たい石を乗せることで一応の応急処置とした。
しかし、ペットとして持ち込まれた外来種によって、スイレンを栽培するだけでも、これだけ大変になっているのがお分かりいただけると思う。気が付けば、タイワンリス、アライグマ、アメリカザリガニ、ウシガエル、ミシシッピーアカミミガメ(緑亀の成体)・・・と日本の生態系は痛々しいまでに外来種に略されている。エビ伝説も「アメリカカブトエビ」である。
2010/3/27
3月2日に無くなったスイレンがマツモに絡まった状態で発見した。
地下茎は黒く1cm程で、ゴミにしか見えず到底探しきれなかったのだが、そこから数本新芽が成長していたので発見することができた。同じ種類が2株になってしまったが、発見した株はロックポンドの水底に埋め込んでみた。
2010/3/28
ロックポンドを撮影してみた。ウォルターペイゲルスはまだ水面にまで葉が達していないものの比較的成長している。
ピーチ&クリームはまだ新芽が小さくてわかりづらいが、白っぽい緑色に茶褐色の模様があった。
ヤマアカガエルの卵の多くは孵化してオタマジャクシが多く見られるようになった。メダカも元気にしている。

ロックポンド内の様子@
左がウォルターペイゲルス。右がピーチ&クリーム。
(2010.3.28)

ロックポンド内の様子A
(2010.3.28)
2010/7/3
しばらく撮影する虫が多く、需要の無い当ページは更新していなかったのだが、これまでの状況を纏めてみたい。
アライグマに襲撃されて無くなってしまったスイレンの本体は実際には水底に埋もれていて自然に成長してきてまったくの無事であった。3株共に5月まで成長は非常に遅かったが、6月頃から急速に生長するようになった。
ここで、鉢でも腐植物が堆積した田砂でも同じように生長することが分かった。
しかし、せっかく浮かんだスイレンの葉は、たくさんいるオタマジャクシに食べられてしまったので、メダカの餌を与えることにした。
6月19日の時点ではスイレンの生長が早くなり多くの葉を浮かべるようになった。オタマジャクシの食害も減ったようだ。また、ロックポンド左側にあるジャガイモが枯れだし、黄色っぽくなった葉をロックポンドに落としてやるとオタマジャクシが物凄い勢いで食べた。ゲストとしてコセアカアメンボを1匹入れてみたところ、ジャガイモから落ちたオオニジュウヤホシテントウを食べているところを観察できた。
6月末には庭に接した山にある大木のネムノキが満開で、多数の花が落ちてくるので、入れてみるとこれもオタマジャクシの好物でかなりの早さで食べた。ほぼ毎日入れてやりほとんどスイレンの食害はなくなった。元々スイレンの葉は固めなので、飢えない限り食べないようだ。ただ、非常に残念なことにネムノキも含め庭沿いの木は土砂崩れの危険があるとの事で、伐採されることになってしまった(泣)

ロックポンド内の様子@
この時点では葉が3枚やっと水面に浮かんだ程度。ただし、オタマジャクシに食べられてしまった葉もあった。
(2010.6.6)

ロックポンド内の様子A
だいぶ葉が増えてきた。
(2010.6.19)

ロックポンド内の様子B
下のスイレン上の黒いものは変態したてのヤマアカガエル。
(2010.7.3)

ジャガイモの葉を食べるヤマアカガエルのオタマジャクシ
(2010.6.19)
2013/8/13

初めて咲いたスイレンの花@
何故か黄白色だった。
(2013.8.13)
購入してから今まで咲いた試しがなかったのでスイレン栽培記は閉じていたが、購入から3年、すっかり諦めていたところ、本日、突然咲いた。
昨日はヤマアカガエルのオタマジャクシたちにパンの耳を与えていたが、蕾があることすらまったく気付かなかった。
で、咲いた花の色がまさかの黄白色。購入した商品の色ではないが、あれから新たに別のスイレンを入れたということはない。購入した株を見てもらえば分かるが、取り違っても分かるはずもなく、ショップを信頼して買う他ない。
しかし、咲いてくれたことは素直に嬉しい。
温帯性の為、連日の猛暑が良かったのかもしれないが、今日は奇しくもお盆、何かの因縁を感じずにはいられない。
午後1時前には既に花が閉じていた。午前中だけ開くようだ。

販売店のチャームで、似た種類が無いかと調べたところ、
(睡蓮)睡蓮(スイレン) 黄(1ポット)という購入した種類よりも半額以上も安い種類であることが分かった。
咲かせて見ないと分からない「発根、発芽待ちでの出荷」での購入は福袋として買う位の気持ちでいたほうがよさそうだ。安物を買って高い種類が咲いたなんてことはないでしょうけど・・・

初めて咲いたスイレンの花A
(2013.8.13)

初めて咲いたスイレンの花B
(2013.8.13)

初めて咲いたスイレンの花C
(2013.8.13)

初めて咲いたスイレンの花D
(2013.8.13)
 
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